番外編

□忍足くんと湿気
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「はぁ〜」

「なんや風宮さん、ため息なんか吐いてどないしてん?」

「あ、忍足くん。実は最近髪の毛が湿気のせいで上手くセットできなくて」

「あ、ああそういえば姉貴も似たようなこと言うとったな。」

「だよねー」

「そやけど、俺はその髪の毛好きやで」

「えっ?」

「もちろん、頑張って髪の毛セットする風宮さんの姿を想像するだけで愛くるしいわ」

「あ、ありがとう」

「風宮さんは俺の髪どう思う?」

「そうだな。忍足くんって髪の毛セットしてるの?」

「セットしてへんで。シャワー浴びて自然乾燥させとる」

「へぇ、それでも綺麗にセットされてる感じがする。羨ましいな」

「そうか?俺は風宮さんの髪の毛ふわふわしとって撫でごこち良さそうやと思うで」

なでなで

「言ってるそばから撫で撫でしないでよ。私は猫か犬なの?」

「すまんすまん。そやけど、ほんま撫でごこちええわ。柔らかくて」

「私はジロくんの髪の毛のほうが撫でごこちいいと思うけど。」

「風宮さん、ジローの髪の毛撫でたことあるん?」

「うん、たまにだけど。」

「ほなら俺の髪の毛も撫でたって」

「え?忍足くんの髪を?かなり身長差あるよ?」

「おん、ほなら屈むから撫でたってや」

「じゃあ遠慮なく」

なでなで

「どうや?」

「撫でごこちいいね。」

「ほな、ジローと俺どっちが撫でごこちよかった?」

「どっちも好きかな。ところで、なんでジロくんと張り合ってるの?」

「わからんか?俺は…」


「葉月ちゃ〜ん、おはよう。早く教室行かないと授業始まるC〜」

「あっ、もうそんな時間?じゃあ、忍足くん、またね。ジロくん、行こ」

「うん、じゃあ〜ね、忍足」

「あ、ああ……。(ジローのやつ、邪魔しよって)」


END

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