番外編

□忍足くんと蒲公英
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【映画館、ロビー】


「かっこよかったな」

「…自分、あの蒲公英が好みなん?」

「好きだよ。よくわかったね」

「まあな。…そうか。……俺も蒲公英みたいに染めたほうがええんかな」

「ダメ!忍足くんはそのままでいい」

「葉月ちゃん」

「そ、そのままの侑士くんが好きだもの。だからその綺麗な青みがかった黒髪は染めちゃダメ」

「葉月ちゃん」

「もしかしてあの蒲公英くんに嫉妬した?なーんてね。」

「ああ」

「え!?嘘でしょ!?ちょっ!?ま!?」

「動揺しまくりやん。俺かて男やで!好きな子が別の男に熱い視線送ってるところ見るやなんて妬けるわ!」

「え、えーと、なんかすいません。けど大正浪漫の映画もたまにはいいでしょう?」

「まあな。可愛い女の子の足首がもうちょい観れたらよかったんやけど」

「はあ!?あの重要な戦闘場面で女の子の足首をガン見なんて変態ですか!?確かに女の子は可愛いよ!そこは認める!」

「葉月ちゃん、なんかあの蒲公英のテンションと同じやで。感化されたんか?」

「……いや、まだ興奮が冷めやまないだけ」

「さようか。ほな、そろそろ別のところに移動しようか(好きって言うたけど見事にかわされたなぁ)」

「うん。(あれ?確か好きな子って言われたような。まあいいか)」


END

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