番外編

□忍足くんとお見舞い
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「また37.5℃、なかなか熱が下がらんね。ここ2週間ずっとやわ。学校にまたお休みの連絡しないとね。」

「ごめんね、お母さん」

「それはいいがいねん。でも、お医者様にも診てもらってお薬もらって飲んでいるのにね。」

「うん、いい加減学校に行きたい。」

「無理しちゃダメよ。お母さん学校に連絡してくるわね」

「うん。(授業がどんどん追いつけなくなる。)」


【氷帝学園】

昼放課後ーー

「と、言うわけで風宮は今日も熱で欠席だ。」

「葉月ちゃんいないから俺寂しE〜」

「2週間も熱が下がらないだなんて心配だね」

「それより授業どうするねん。あともう少しで期末試験があるで」

「クソクソ、バカがつくほど真面目なアイツのことだ。熱が出てても自室で自主勉強していると思うけど……」

「それでも、限界があるだろ。よし、俺様が直々にお見舞いに出向いてやるか」

「……跡部、ちょい待ち。」


【風宮家】

「うーん、やっぱり2週間授業聞いてないから苦手科目が増える一方だよ。どうしよう。」

「こら、葉月!無理せずに寝てなさいって言ったでしょう!」

「お母さん」

「まったく、アンタは」

ピーンポーン!

「こんな時に、誰かしら?葉月、勉強はやめてベッドでちゃんと寝てなさいよ。病人なんだから」

「……はーい。(落ち着いて寝てられないのに)」

「きゃああ!あなた跡部くんじゃない!?」

「こんにちは、葉月さんのお母様」

「!?」

「こんにちは、あの子のお見舞いに来てくれたの?あの子ったら無茶して勉強するからまた熱があがっちゃってね。」

「やはりそうですか。」

「風邪だったら移してしまうかもしれないから家にはあげられないんだけど。伝言があればあの子に伝えておくわ。」

「では、これを葉月さんに、と俺の友人からです。」

「あらあら、ネギに生姜、それに焼き梅干し!?ありがとう、早速お粥を作って食べさせるわね。」

「あとこれ2週間分の授業内容が書かれた紙です。渡してください。」

「ありがとう。あの子ったら本当に勉強のことばかり考えててなかなか寝てくれてなかったけど。みんなに置いていかれるのが不安だったのね。」

「では、お大事になさってください。失礼します。行くぞ、忍足」


「!」

ガチャン
跡部たちが去った後ーー


「跡部くん、本当にかっこいいわね。」

「そうだね。」

「だけど、葉月は忍足くんが好きなんだよね。」

「!?」

END

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