番外編

□跡部生誕祭2021
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今日は10月4日の月曜日。
今年もこの日がやってきた。
女の子も男の子も誰もが"彼"に感謝の意を伝える日である。

その日とは、

「風宮さん、おはようさん」

「おはよう、忍足くん」

登校中、後ろから忍足くんに声をかけられた。その間に彼はやってきた。
何故分かるかというと黄色い声援が聞こえて来るからだ。

「キャーーー跡部様!!!」

女子だけじゃない。

「うぉおおお!!跡部!!!」

男子の声も聞こえる。

「今日は一段とちゃうな」
「まあね、だって今日は」



「MONDAYじゃねぇの!」

「跡部様、お誕生日おめでとうございます!!!」

「跡部、誕生日おめでとう!!!」

そう、今日は跡部様もとい跡部景吾の生誕祭の日だ。去年も一昨年も凄かったけど、今年もなんだか凄そうだ。まあ今年で中学最後だしね。


「相変わらず派手な登場の仕方やな」

「まさか空から飛んでくるとは」

もはや彼にしか出来ない芸当だよ。
忍足くんとそんなことを話して校内まで歩きクラスで分かれようとしたが、


「風宮さああん!待ってぇえ!!」

「忍足ぃい!!ちょっと待ってくれ!!!」

「「!?」」

何故か二人とも女子や男子の群衆に声をかけられ追いかけ回される。何故。忍足くんは跡部くんと同じ部活だし友達なのはわかるけど。

「なんで私は追いかけ回されてるの!!?」

「風宮さん、とりあいずあそこ行こか」

焦る私に忍足くんが冷静にそう言った。あそこと言うのは【生徒会長室】。そこへ私達は逃げ込んだ。

「アーン、なんだ。お前らも俺に会いにきたのか?」

逃げ込んだ先には氷帝テニス部正R陣と滝くんがいた。跡部くんは特に驚いた様子もなく職務をこなしていた。先程の賑やかさは消えていた。

「お前ら、俺様の誕生日だからって授業を休むんじゃねぇぞ。」

部活もな、日吉と声をかける跡部くん。言われた通り私達は本鈴が鳴る前に自分のクラスへと戻った。その後、跡部くんからの放送が流れ、私達はようやく落ち着いて授業を過ごすことが出来た。

跡部くん的な配慮、優しい。

部活が終わった後は学園総出で跡部様を祝う会が行われた。様々な人から祝われる跡部くんはとても嬉しそうだった。

END

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