番外編

□忍足くんと後輩
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「葉月さん!」

忍足くんと映画を見終えた後、街中をぐるぐると歩いていると声を掛けられた。その声の主は、ここにはいないはずの後輩がいた。驚きを通り越して吃驚していると隣にいた忍足くんがなんやお前みたいな顔をしていた。

「あ、彼氏さんですか?初めまして、葉月さんの後輩の葉桜涼太です。」

葉月さんとは同じテニススクールに通っててと言う涼太くんは出会った頃よりも垢抜けてて少しだけ大人らしくなっていた。出会った頃はまだ小さくて葉月姉と呼んでついてまわっていたのに、あの頃が懐かしい。

「葉桜?……ああ、風宮さんの親戚がやっとる喫茶店の従業員の」

「はい、爽太は兄貴です。と言うか、彼氏さんなのに苗字呼び?」

「まあな、こっちにも色々あんねん」

「へぇ、大変ですね。そうだ、葉月さん」

「ん?なに?」

「久々にオレとテニスで試合してくれませんか?」

「え、テニスで?」

「そう、で、勝った方が負けた方の言うことを一つだけ聞くと言うのはどうですか?」

「えぇっ!?」

とんでもない展開にまたもや驚く私。忍足くんもこれには驚いて目を見開いていた。
涼太くんだけは文字通り涼しげに笑みを浮かべて日時を伝えてきた。

忍足くんと私は伝えられた日時まで特訓することになった。

END

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