番外編

□ハロウィン2022
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「えっ?海外交流会?」

プライベートアイランドで?と聞き返すと部長は「そうだよ」と頷いた。

「どこの情報ですか?」

「Uー17強化合宿の関係者からと言っておこうかな」

「それと私になんの関係が?」

「葛城くん、前にスポンサー契約を結ぶようにと伝令したのは覚えているかな?」

「は、はい。しました。」

「それだよ。」

部長の言葉にますます頭の中で疑問符が浮かび上がる。そんな私に部長は話し始めた。

「本来ならイベントはハロウィンを予定してたんだが、上のものの不祥事でハロウィンの時期を逃してしまってね。それでこの度Uー17とスポンサー契約を締結したので、この機会に弊社も海外交流会のイベントに参入しようと思う」

「と、言うことは」

「ああ、君もそのプロジェクトに参加してもらうことにした。元々契約を結んでくれたのは葛城くんのおかげだからね」

海外の様々な競技選手達にも弊社のことをもっと知ってもらいたい。君にはその可能性がある。出国する準備をしておいてくれ。

部長の伝令に頭を下げて、今回のプロジェクトに参加することになった。一応、忍足くんに連絡しておこう。

♪〜

「はい、葛城です。」

「trick or treat!」

「ハロウィンの時期なら過ぎてるよ」

「ほな、いたずら決定やんな」

「忍足くん、話聞いてた?」

電話の相手は忍足くんだった。
連絡しようと思っていた矢先のことで少しだけ驚いた。

「千紗さん、会いたいわ」

今度の休みでええからどこかでお茶でもせえへん?千紗さん不足やねん。と言う彼。

「それがいたずらの内容?」

「そやな、あと……」

「待って待って!増やすのは流石にだめじゃない?」

「ほなら一日中俺とデートしてや」

どや!?ともはや私への悪戯になっていない。私にとってはありあまる光栄の至りです。

「忍足くん、好きだよ」
「な、なんやねん。いきなり……でも安心したわ。」

「え?安心?」

「千紗さん、最近めっちゃ忙しそうで電話掛けられへんかったから」

今日も掛けようか迷っててん。と言う忍足くんに「ありがとう」と返す。

「時にはゆっくり休んでもええと思うけど、そないなつもりなさそうやな。ほんま千紗さんにはかなわんなぁ」


ほな、次の週末楽しみにしてるわと電話が切れた。たった数分の電話。それでも嬉しさで今日は別の意味で眠れそうにないかもしれないなと思う私だった。


END

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