空に知られぬ雪

□勝負
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コンコン

「バカマルー

おはよー、朝だよ
起きろー」



シャッという音とともに朝日が差し込む


「いつまで寝てんだー
起きろ〜」

聞き慣れたそんな間延びした声に俺はゆっくりと目を開ける

ホマレがカーテンを開けていた

そういえば昨日ホマレが帰ってきたんだったな


「お、起きたか」

体を起こした俺に気付いたホマレのおはようという声にあくびをしながら「はよ」と返す


「もう朝ごはんできてるって

早く降りてきなよ」

ホマレは先に降りていった

あいつがいなくなるまで当たり前だった日常がそこにあった

ホマレの部屋は俺の部屋より少し奥だ
だから母ちゃんはホマレを起こし、ホマレは降りてくるついでに俺を起こしにくる

あいつがウチにいるときはいつもそうだった



…日常が戻ってきた


「ふぁぁあ」




朝っぱらから柄にもねぇことを考えたからかまたでけぇあくびが出ちまった

降りるか
母ちゃんが怖ぇしよ












「おっ、シカマル起きたか」
「ほら、あんたも顔洗ってきな」


下に降りると新聞を読んでる親父に母ちゃんは忙しなく動いている


「シカマル、おはよ」

ホマレにもあぁと返し俺も洗面台に向かい顔を洗う


ホマレも早く食べな!

という母ちゃんの声がここまで聞こえる
朝から賑やかなこった


顔をあらって俺も飯を食べる



しばらくして

「シカマル、あんた今日任務なの?」

目の前に座って飯を食べてるホマレがいう

「あぁ、コテツ先輩とイズモ先輩とな」

「コテツさんと、イズモさんか」

ふーんというホマレ

「知ってんのか?」

んまぁ、俺なんかより長く忍してるからな
知ってんのも当たり前だろう

「いや?知らない」

は?

「しらねぇのかよ?!」

まさかの返答に思わずつっこむ

「今の感じは完璧知り合いの感じだっただろうが!!!」

「えー、
別に知ってる、なんて一言も言ってないのになんで怒られてんの?私」

あんたカルシウム足りてないんじゃないの?これ食べなよと俺の皿にししゃもが置かれる

いや、絶対俺が悪いんじゃねぇ!

「多分お前の言い方じゃ全員が全員知り合いだと思うぜ」

「そう?そんなに気にすることじゃないじゃん」

ホマレは気にした風もなく味噌汁を飲んだ

確かにそうなんだけどよ

「ごちそうさまでした」

そんなことを考えているうちにホマレは手を合わせて、母ちゃんのところに食器を持って行っていた

「よし、そろそろ時間なんで行ってきます」

「あら、もうそんな時間かい?」

「じゃあ夜にな」

「はい」

なんか俺の知らないところで話が進んでいる

「おい、お前今日は休みじゃねえのか?」

俺がそういうと

「今日はカカシくんと挨拶回りに行くって昨日言ってたろ」


「それで夜は綱手様が顔見せの場を設けてくれるから先生とはそこで合流すんの」


あー、なんかそれ昨日晩、聞いた気がするな


「それじゃそろそろ行ってきます

シカマル、あんた時間大丈夫?

じゃね」


ホマレの声に時間を見ると時間があまりないことに気が付き急いで飯を食べ始めた
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