中編

□約束のネックレス
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次の日の放課後、

帰ろうとしていたら

誰かに声を掛けられた


「れ〜なちゃん」


振り返れば、昨日のあの人が居た


「な、何ですか

私は誰にも言ってないですよ!!」


「そんなに警戒しなくても

いいじゃん…」


「じゃあ、何の様ですか…」


「玲奈ちゃん、

あたしと付き合おうよ

一目惚れしちゃった」


「はい?」


「だから〜、付き合おうよ

あっ、自己紹介まだだったね

あたし3年の松井珠理奈

よろしくね、玲奈ちゃん」


「付き合ってる人居ますよね?」


「居ないけど?」


「き、昨日…

してたじゃないですか//」


「あれっ、顔赤いけど大丈夫?」


「う、うるさいっ」


「先輩にうるさいとか酷いなぁ…」


「す、すみません」


「いいよ、いいよ

あたしは誰とも付き合って無いよ

頼まれれば抱くだけだよ」


「そんな人とは

尚更付き合えません」


「じゃあ、もうやめるから

ダメかな、玲奈ちゃん?」


「ダメです」


「じゃあ、どうしたら

付き合ってくれるのかな?」


先輩はグッと近づいてきて

私の腰に手を回し引き寄せ

顔を覗き込んできた


「好きな人でもいるの?」


「そんな人いません」


「じゃあ、あたしでいいじゃん

ちゃんと優しくするよ」


「そういう問題じゃないです

好きでも無い人となんで

私が付き合わないと

いけないんですか?」


「あたしは玲奈の事好きだし、

尚更、誰とも付き合ってないなら

玲奈は誰にも渡したくないよ」


「自分勝手ですね」


「そうだね

玲奈が他の人と付き合ってたら

きっと奪い取ってるよ」


「はぁ…とりあえず離れて

もらえませんか?…」


「ん?やだよ

このままお持ち帰りするから」


「は?」


珠理奈は私を抱き抱え歩き出した


「ちょっ、ちょっと離してよ」


「暴れないの」


珠理奈は正門に待っていた高級車に

乗り込み行き先を告げた


「ねぇ、どこ行くのよ!!」


「着いてからのお楽しみ」


「ちょっと、降ろしてよ」


「今、降りると危ないかもよ」


「覚えてなさいよ…」


「玲奈には何されてもいいよ」


と隣で呑気な事を言っている
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