短編

□暑い日には
1ページ/1ページ

最近暑い日が続く。
夏になったんだなぁと感じた。

家に帰れば、玲奈ちゃんが
扇風機にあたっていた。


「ただいま〜

今日も暑かったね」


「おかえりなさい」


「熱中症になりそうだよ」


「水分ちゃんと取りなよ?」


「わかってるよ

こまめに飲んでるよ」


「何か飲む?」


「お茶くれる?」


「了解」


玲奈ちゃんは立ち上がり、
冷蔵庫から冷たいお茶を出し、
グラスに注いでくれた。


「はい」


「ありがとう」


あたしはぐびぐびと一気に飲み干した


「はぁ〜、美味い」


「もう一杯飲む?」


「ううん、大丈夫

あっ、そうだ!玲奈ちゃん

熱中症ってゆっくり言って〜」


「えっ?やだよ

わかってるもん」


「お願〜い」


「無理〜」


「じゃあ、あたしが言う〜

ね…ちゅうしよ?」


「ダメー」


「いいじゃーん

お仕事頑張ったんだから〜

ちゅーの1つや2ついいじゃんかよ〜」


「暑いのにキスなんかしたら

暑苦しいよ…」


「じゃあ、寝室

冷房ガンガンにかけとこー」


「ダメー

寒くて寝れなくなるからー」


「程よい汗かかせてあげるから〜」


「程よくもないでしょ?!

汗ダラダラになるよ!!」


「そしたらシャワー浴びればいいじゃん」


「ダメったらダメ!!」


「じゃあ、いつならいいの?」


「ふ、冬の寒い時」


「はぁ?冬なんてまだまだ先じゃんかよ」


あたしはジリジリと玲奈ちゃんに迫った。


「玲奈ちゃん…あたしの事嫌い?」


「嫌いなわけないでしょ…」


「じゃあ、ちゅー」


あたしは唇を尖らせた。


「んっ…ちゅっ」


「ありがと、玲奈ちゃん

もう一回お願い」


「もうっ、シャワー浴びる」


「あたしも浴びるー!!」


暑い日も中々悪くない。

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ