松井家の日常

□松井家の日常(1)
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玲奈ちゃんと付き合ったのは高校生の時だった。高校から付き合って大学、社会人へと共に過ごしていった。社会人2年目にプロポーズをした。次の年に結婚式をあげ、それから3年後に玲奈ちゃんは赤ちゃんを出産し、それから更に2年が経過していた。


「こらっ、玲音!!

待ちなさい!!」


今、あたしが追っかけてるのは娘の玲音(れのん)2歳。玲奈ちゃんに似ておとなしそうなんだけど、性格があたしに似ちゃって、おてんばで甘えん坊で何よりも玲奈ちゃんが大好き。


「玲音、ちゃんとパパの言うこと

聞かないとダメだよ」


玲奈ちゃんはというと、もう1人の娘を抱っこしている。名前は珠音(しゅのん)2歳。珠音はあたしに似ていてかなりのイケメンなんだけど、性格は玲奈ちゃんに似て、物静か。珠音も玲奈ちゃんが大好き。

玲音と珠音は双子だ。初めての育児が双子で右も左も分からないあたし達はてんてこ舞いだ。

しばらく玲音がリビングを走り回っていたが、玲奈ちゃんが抱っこしている珠音を見て、ヤキモチを焼き始めていた。


「しゅっ、めっ!!」


ソファに座る玲奈ちゃんをぽこぽこと叩いていた。


「ママ!!れの!!れの!!」


「玲音、順番だよ」


玲奈ちゃんがそう言うと玲音は泣き始めて、玲奈ちゃんをまたぽこぽこと叩き始めていた。


「玲音、叩いちゃダメでしょ?」


「ぐすっ…れの…もぉ」


「珠理奈、珠音お願い」


「よっと!珠音」


「…パパ」


珠音は聞き分けがよく良い子だ。


「もう…玲音泣かないの」


「んっ…ママ」


こんな事が日常茶飯事だ。

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