松井家の日常

□松井家の日常(未来?1)
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「パパ起きて…」


「玲奈ちゃん、ちゅ〜」


「もうっ、早く起きなさい」


眠たい身体を起こし、リビングに向かった。


「ふぁ〜」


「パパ、おはよう」


「ん〜、おはよう」


椅子に座って挨拶してきたのは、あたしに似た綺麗な女の子…。


「ママー!!

あたしの服知らない?」


「知らないわよ

ちゃんと洗濯してたたんで渡したわよ」


あれっ?こっちは玲奈ちゃん似の美人な女の子。


「玲奈ちゃん…ちょっといい?」


「何?」


玲奈ちゃんと2人っきりになれるところまで連れて来た。


「もうっ、何?」


「あの子達だれ?!」


「はぁ?」


「だからあの子達!!」


「何言ってんのよ…

貴女の娘達でしょ…」


「娘?

あたしには2歳の双子の娘しかいないよ」


「もうほんとに何言ってんのよ

あの子達もう16よ」


「ふぁ?!」


「変な事言ってないで、

早く朝ごはん食べて」


2歳の娘が16歳の娘に成長していた…。夢だ…夢に違いない。自分の頬をつねってみたが何も変わらない。おっかしいなぁ…。

椅子に座り、朝食を食べる。目の前に座ってるのは珠音?


「パパ…」


「な、何?」


「私の顔に何かついてる?」


「いやっ、珠音も大きくなって

綺麗になったなぁって…あはは」


「…」


「玲音、早くご飯食べなさい!!」


「わかってるってば!!」


珠音の隣に座ったのは玲音だよね?玲奈ちゃんに似て綺麗なストレートな黒髪に薄茶色の瞳。


「パパ何?」


「あはは

玲音もママに似て綺麗になったなって」


「…あっそ」


娘2人はなんだか素っ気ない。朝ごはんを食べ終わり、さっさと2人はどっかに行ってしまった。あたしは見慣れたソファに座ってみた。


「玲奈ちゃん、今日何曜日?」


「土曜日だよ」


仕事は休みか…。


ガチャッ…


「ケホケホ…ママ」


「星奈、寝てなさいって言ったでしょ?」


「だって…ケホケホ」


まてー!

次こそわからない!

だれ?だれ?誰なんだ〜!!!!!


「お熱測ろっか

パパの隣に座っててね」


あたしの隣にちょこんと座る少女。


「パパ、おはよう」


「お、おはよう」


あたしと玲奈ちゃんを足して二で割った様な容姿をしている。こちらもストレートの黒髪少女。ニコッとした所が凄く可愛いかった。


「星奈、体温計持ってきたから

お熱計ろうね」


「ママ…」


「何?」


「何でもない…」


「そう?

38度か…まだ寝てよっか」


「明日、遊園地行ける?」


「遊園地はまた今度にしようね」


「やだ!!明日行くの!!

約束したじゃん!!」


「わがまま言わないの…」


「星奈、お熱が下がったら

もっといいところ行こうか!!

そうだな〜

あそこのテーマパーク行って

夜はそこの周りのホテルに泊まろう


ね、だからちゃんと

体調が良くなるように治そうね」


「うん!!

パパ、約束だからね!!」


あぁー!!!末娘だよね?!

えっ?!マジで可愛いんだけど?!

人懐こい所があたしにそっくりー!!!

で、薄茶色の瞳ー!!!

いやっほー!!!


「星奈、ちゃんと寝てなさいよ」


「うん、ママ

ねぇ、パパ」


「何?」


「パパ、だ〜いすき!!」


「パパもだよ」


「ほらっ、もう寝なさい」


「は〜い」


星奈という少女は行ってしまった。


「もう、パパあんな約束いいの?」


「あぁ、大丈夫」


しばらくすれば赤ちゃんの泣き声が聴こえた。まさかね…。玲奈ちゃんは声の方に走っていき、赤ちゃんを連れて来た。おいおいおい…。ヤバい…本当にどうなってんの?双子の娘は16歳で超美人だし、3番目はめっちゃ可愛いし、4人目?は可愛いんだけど…玲奈ちゃんいくつの時に産んだの?


「じゅっくん

いっぱい飲むね」


じゅっくん?!

「じゅ」から始まるのか?

こいつ男か?!


「ママのおっぱいおいしい?ん?」


こいつ玲奈ちゃんのおっぱい飲みながら、ニタぁってしてる!!なんてやつだ。


「玲奈ちゃん!!

あたしも飲みたい!!」


「おっぱいはじゅっくんのだもんね〜」


くそっ…。


玲奈ちゃんはトントンと背中を軽く叩き、げっぷをさせていた。


「じゅっくん、ねんねしよっか」


じゅっくんってほんとの名前は何なんだー!!


「珠理奈、ちょっとオムツ持ってきてー」


「えっ?どこにあるの?」


「もうっ…パパしっかりしてよ」


「あ、あたしやりたい」


「いいけど…しっかりテープ止めてよ」


「よしっ、じゅっくん

オムツ変えよっか」


じゅっくんとやらは嫌そうな顔をしていた。こいつ絶対に玲奈ちゃんが好きだ。

オムツを剥がせば、やっぱり男の子だった。もしかして男の子が欲しかったのかな?


「こらっ、動くな…」


バタバタとして上手くオムツが出来ない。


「パパ…ちゃんとしてよ」


玲奈ちゃんがやれば、こいつ静かにしやがって…なんてやつだ!!

ふと、壁を見れば名前が貼ってあった。『珠希』?こいつ『じゅき』って名前だ。あたしの名前から取ったんだ…。


夜になり、皆んなでご飯を食べた。美人な嫁に、美人な娘3人…と生意気そうな赤ん坊1人。なんだか変な感じ…。


「珠理奈、じゅっくん

お風呂に入れてあげて」


「あぁ、うん」


生意気な赤ん坊と一緒に入るのかよ…。どうせだったら、玲奈ちゃんと入りたかったなぁ。

じゅっくんは首が座ってるから、お風呂に入れるのは楽だった。でも、あたしが不満なのかまた嫌そうな顔をしていた。


「お前なぁ…

半分はあたしの血が流れてるんだぞ

あたしに不満があるの?」


冗談で言ったつもりが、大泣きをし始めた。赤ん坊に冗談は通じないか…。声があまりにも大きかったから、玲奈ちゃんが慌てて浴室を覗いてきた。


「珠理奈、じゅっくんは?」


「こいつあたしが嫌いみたい…」


「そんなことないよ…」


赤ん坊は玲奈ちゃんに抱き抱えられ、浴室から出て行った。


「はぁ…パパって大変」


寝室に行き、寝転がった。しばらくして玲奈ちゃんも寝室にやってきた。


「じゅっくん…寝てる

よかった…」


「玲奈ちゃん…早く来て」


玲奈ちゃんがベッドに寝れば、あたしは強引に引き寄せキスをした。


「んっ…珠理奈」


「玲奈ちゃんはあたしのだ…」


「ヤキモチ?」


「う、うるさい…」


玲奈ちゃんの服を脱がせれば、魅力的な大人の身体をしていた。あたしはごくんと息を飲んだ。

玲奈ちゃんに触れようとした瞬間、ベッドから落ちてしまった。


「いってぇ…」


目を開ければ、カーテンの隙間から光が差し込んでいた。あれっ?夜だったはず。


「珠理奈、大丈夫?」


パジャマを着た、玲奈ちゃんが心配そうにあたしを見つめていた。


「あぁ、うん」


あたしが落ちた音に気付いたのか、隣から泣き声が聴こえた。


「どしたの?

パパが落っこちただけだよ」


玲奈ちゃんは生意気な赤ん坊に話しかけて…。


「玲音は甘えん坊さんだなぁ

珠音も甘えん坊さんだ」


玲奈ちゃんが抱っこしたのは可愛い娘達。あぁ、夢でよかった。


「珠理奈、どっちか抱っこしてくれる?」


「うん、おいで」


久々にリアルな夢を見たのであった。

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