リクエスト

□心を満たして
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どこ…?みんなは…?置いて行かないで…ねぇ…待ってよ…私をひとりにしないで……!

『っ…!?…はぁ…はぁ…。』

いつもの世界が暗闇に飲み込まれて、すごく怖くなった。私も暗闇に飲み込まれる……かと思えば目の前にはポルナレフがいた。

「おいおい、名前大丈夫かぁ?すげーうなされてたぜ。」
『…ポルナレフ…ここは…』
「なぁに寝ぼけてんだ。ホテルの部屋だろーが。」

少し目が慣れてきて辺りを見渡すと、言われた通り、ランプやイスなど、普通のホテルにあるような一式が置かれていた。そうだ、私は今日はポルナレフと同室だったんだ。

『…朝?』
「まだ夜だぜ。寝入ってからまだ1時間しか経ってねーよ。すぐ悪夢を見てしまったんだろうな。」
『悪夢……あ、ごめん、起こしちゃったね…。』
「いや、うなされてるお前を放っておくなんてできねーからな。ほら、水飲みな。」
『ありがとう…』

ポルナレフは私に水の入ったコップを手渡し、私の横にギジリとベッドのスプリングの音を立てて座った。私は手渡されたコップを口につけ、一気に中の水を飲んだ。カラカラに乾燥した口の中は一気に潤った。
落ち着いたけど、また眠ると悪夢を見そうで怖かった。ツインベッドの部屋だけど、1人で眠りたくなかった。一緒のベッドに入りたい、酷く寂しい気持ちになってしまっていた。
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