リクエスト

□心を満たして
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『愛が欲しい…。』
「愛??」

ぽっかりと空いた穴が埋まらないのは私が「愛」で満たされていないから。
私の愛は歪んでいる。それは私もわかっている。それでも「愛」というなのセックスをしたいと身体が求めてしまう。

『私ね、物心ついた頃から、父親に性的暴力をされていたんだ。』

「ッ!?」
『母と父は離婚して、私は父親に育てられたの。私は父親にいつも身体を求められていて…。それが当時の私にはわからず、父親からは「愛」だと言われ、なすがままにされていたの。だから私は…』
「もういい、名前。」

名前を呼ばれると、ポルナレフは私を抱き寄せた。とても暖かい…。

「これからは俺が本当の愛を教えてやる。徐々にお前の中の「愛=セックス」を正していく。わかったな。」
『…うん。』

ポルナレフは上半身を起こしていた私を優しく押し倒し、私に覆い被さるように上を跨いできた。そして顔が近づいて、唇と唇が重なった。

『…これがキス?』
「あぁ。これが基本の愛情表現の一つだ。」
『ふぅん…』

彼の真似をして私から彼の唇にキスをすると、すごく驚いた顔をされた。と思えば、顔が赤くなっていった。

『…?』
「名前…不意打ち…」

また彼からキスをされ、少しすると舌が私の口内に入ってきて、舌と舌を絡められた。ヌルヌルとした舌の感覚が恥ずかしい。

『ふっ、んっ…』
「んっ、ん…」

しばらく絡め合うと、唇が離れていった。ポルナレフと私の舌に銀の糸がつながり、そして重力に耐えられずプツリと切れた。キスの間うまく呼吸をすることができず、久々に入ってくる空気に少しむせた。

「大丈夫か??」
『コホッ…うん、大丈夫。ごめんね。』
「…身体、触っていくぞ。」
『……うん。』

彼は私の胸を服の上から優しく揉んだあと、私が着ていたパジャマを上からボタンを外していく。私はされるがままに、彼の優しさを感じていた。全てのボタンを外し終えると服を脱がし、下着が露わになった。お腹に舌を添えると、ツツーッと上の方へ舐め、胸を下着で隠れている部分以外を舐め始める。もう少しでイイ所なのに舐めてくれず、もどかしくなった。

『ぽ、ポルナレフ…』
「ん〜??」
『胸も、な、舐め…て…ッ。』
「ッ〜〜!っとに、お前は可愛いすぎんだよ…!我慢できなくなるだろうが。」
『…いいよ、我慢しないで…。ポルナレフ、早く欲しいの…。』
「…ダメだダメだ。ちゃんと愛撫してからじゃあないとな。」

幼い頃に根付いたトラウマではいつも激しく身体を貪られたから、ポルナレフの愛撫は私にとっては焦らしでしかなかった。でもそれが彼なりの「愛情表現」らしい。これが普通なのかもしれない。これからも私にはわからないことをたくさん教えて欲しい…そんなことを思いながら身体を委ねた。
しばらくすると、彼は手を止めて何か考え事をしていた。

『どうしたの?』
「いや、セックスの体位でバックの方が気持ちいいらしいんんだが…名前、正面でいいか?」
『私はどっちでもいいけど…。』
「お前、気づいてなかっただろうが、股付近を触ると感じるというよりビクついてたんだぜ。恐らく無意識にトラウマが蘇ってたんだろう。だがな、これから抱くのは俺、ポルナレフだ。今後もな。だから、正面で、俺の顔をよく見てろよ。記憶を上書きさせてやる。」

いつもの少しおちゃらけた感じは全くなく、私を本当に愛してくれているということがすごく感じられた。嬉しくて思わず彼の首に腕を絡め抱きついた。
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