想いよ届けっ!

□8 〜大人になったね〜
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『お待たせ』


ツナはニコニコしているのにさっきと同様に黒い。


『お、おかえり』


ニコッと笑ってみせるが上手く笑えているのかわからない……


『ねぇ、さっきまであの男たちと何を話していたの?』


『えっ?』


黒い…?さっき以上に黒いっ


『何を話していたの?』


ツナはもう一度同じ質問を繰り返しこちらにカツンッ、カツンッと歩いてくる


…………やけにツナの足音が耳に響く


冷や汗が出てきた


ツナがこちらに一歩一歩歩いてくるのと同じ様に私も一歩一歩と後ろへ下がる


なにか…………してしまったのだろうか?


考えても考えてもツナをここまで黒く笑わせてしまっている理由が思い浮かばない


さっきまで……男の人たちに囲まれていたし、ツナを怒らせる様なことは何一つしてないはず………あっ、もしかして……さっき我慢できずに叫んでしまった事かもしれない……
 

ドンッ!


『っ!』


手すりにぶつかってこれ以上は後ろへ進めなくなった


やばい…………っ!!


ツナは足を止めようとせずに一歩一歩ゆっくりと歩いてくる


『ツ、ツナさん…?』


ツナはだんだんニコニコと笑っていた顔から真顔になってきた


こめかみに冷や汗が一滴流れる


真顔になってもまだ黒い……オーラが黒い


『ボス?その…………止まりませんか?』


『どうして?』


『どうしてって……っ!!』


私とツナの距離あと10歩

 
思わず後ろへ後ずさるが手すりがそれを許してくれない


早く止めないとっ!!


*想いよ届けっ!*
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