絵付き夢小話
□秀吉
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「はい、小姫ちゃん」
「え?」
笑顔で渡された向日葵の花束に、花束と秀吉様を交互に見比べる。
「あの、秀吉様。これは…」
「うん、やっぱり似合うね」
「え?」
「この向日葵を見たとき、一番に小姫ちゃんの顔が浮かんでさ。絶対、似合うと思ったんだ」
「そ、そうですか?」
「うん。小姫ちゃんの笑顔は、向日葵みたいだから」
そう言って秀吉様は優しく微笑む。
「そ、そんな。私からすると、その、秀吉様の笑顔の方が、向日葵みたいですけれど」
明るくて、優しくて。
いつも心を温かくしてくれるその笑顔に向けて笑顔を返す。
「そうかな?ありがとう。それじゃあ……」
秀吉様は、一呼吸置いてニコリと笑う。
「君の笑顔は、向日葵を照らす太陽だね」
「!?」
「でも、出来れば俺だけを照らして欲しいかな」
「も、もう、秀吉様…!」
おしまい