絵付き夢小話

□秀吉
1ページ/1ページ




「はい、小姫ちゃん」

「え?」

笑顔で渡された向日葵の花束に、花束と秀吉様を交互に見比べる。

「あの、秀吉様。これは…」

「うん、やっぱり似合うね」

「え?」

「この向日葵を見たとき、一番に小姫ちゃんの顔が浮かんでさ。絶対、似合うと思ったんだ」

「そ、そうですか?」

「うん。小姫ちゃんの笑顔は、向日葵みたいだから」

そう言って秀吉様は優しく微笑む。

「そ、そんな。私からすると、その、秀吉様の笑顔の方が、向日葵みたいですけれど」

明るくて、優しくて。

いつも心を温かくしてくれるその笑顔に向けて笑顔を返す。

「そうかな?ありがとう。それじゃあ……」

秀吉様は、一呼吸置いてニコリと笑う。

「君の笑顔は、向日葵を照らす太陽だね」

「!?」

「でも、出来れば俺だけを照らして欲しいかな」

「も、もう、秀吉様…!」


おしまい

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ