絵付き夢小話
□三成
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※「素直になれなくて」蛇足的小話
「二人とも大丈夫?すっごく顔が真っ赤だけど」
「あ、暑いせいだ!」
「そ、そうです。暑いせいです!」
そんな三成様と私を見て、秀吉様はどこか楽しそうに首を傾げる。
「そう?今日はどちらかというと、涼しい日なんだけどなぁ」
「く、蔵!蔵の中にずっと閉じ込められていたから、暑いんですっ!」
「そ、そうだ!閉じ切っていたからな!」
我ながら苦しい言い訳だとは思ったけれど、三成様も同調してくれて、どこかホッとする。
「ふーん?ま、いいけどさ。可愛いね」
ニコニコ笑う秀吉様に、三成様はどこか不機嫌な視線を返す。
「…このまんじゅう女がか?」
「ん?三成も含めて二人ともって意味だったんだけど。ふーん、そっかー」
「な、何だ、秀吉?」
「可愛いって言ったら、三成的には小姫ちゃんなんだね」
「!?ち、違う…!何を言っているんだ、秀吉…!」
くすくす笑う秀吉様には、私の気持ちもすべて見透かされているようで、何とも恥ずかしいけれど。
私と同じくらい真っ赤な三成様の顔が嬉しくて、にやけそうになる頬を押さえ、小さく微笑んだ。
おしまい