短編@
□幸せな日常
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「・・・・・・・・・・」
「・・おい」
「・・うーん・・・ん?」
「・・・起きろ」
「・・おはよう・・」
朝の日差しを浴びながら欠伸をし、起きると尊のしっかりとした筋肉が目の前にあった。
そう、今私たちは裸だ。
薫は、昨日の一夜を思い出し、少々恥ずかしくなった。
尊は・・おうと軽く返事をし、そんなことはお構い無しに起き上がり身支度を済ませてていた。
薫も身支度を済ませることにした。
下に行くと吠舞羅の皆がもう来ていた。
「皆、おはよう」
「チーッス!薫さん!」
尊も薫の後に続いて降りてきた。
「あっ尊さん、チーッス!」
「・・おう」
「草薙さん、おはよう」
薫はカウンターの椅子に座り、尊はいつものソファに座った。
「おー薫ちゃん、おはようさん。んで・・・今日もしとったんか?」
「えっ!あ、あー・・うん・・・・」
「はぁー尊・・あんまり無理させんなや」
「うるせぇ・・」
「ま、まぁまぁ・・わたしは、大丈夫だよ。尊だって溜まっているものを吐き出したい気分になることだってもあるよ」
「まあそこまで言うならしゃあないしな」
「草薙・・水」
「ハイハイ」
草薙がカウンターのキッチンに行こうとした時。
「あっそうだ、私朝ご飯作るね」
「おっすまんな。いつもいつも」
「いえ。私料理作るの好きですし、それに・・アンナちゃんがそろそろ起きてきそうだし」
「さよか。アンナちゃん、薫ちゃんの作る料理好きやったしな。・・うちの料理よりも・・・」
「だっ大丈夫ですよ!アンナちゃんは草薙さんの料理も好きだって言ってましたし!」
「そうか・・?なら、ええやんけど・・」
すると二階へと続く階段から小さな音が聞こえてきた。
「おはよう」
「おう!アンナおはよう」
アンナは皆に挨拶した後すぐさま薫のもとへやって来た。
「カオル、おはよう」
「うん、おはよう。今から朝ご飯作るからね」
そう言うと目をキラキラさせながら頷き、尊の座っているソファに向かい、尊の隣の座った。
〜数分後〜
「はーい。尊、アンナちゃん。料理できましたよ。今日の朝ご飯は大盛りオムライスの中にとろーりチーズ入れてみたよ」
「・・・・・」
「・・・・・」
二人は何も言わずに一口食べた。
「!おいしい」
「本当?良かったー毎日同じオムライスだと飽きちゃうと思ってアレンジしてみたの。よかったー成功して」
「カオルの料理はどれもおいしい」
「ふふ、ありがとう。尊はどう?」
「まぁ・・悪かねぇ」
「そっか良かった」
いつものように起きてはご飯を食べて、仲間と楽しく過ごすことが薫にとってはとても幸せな一時。
「・・おい。お前も早く食え」
「うん!」