DREAM

□消えない想いの行き先。
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イルカにアカデミーの施設内を案内してもらった帰り道。

うっすらと空がオレンジに染まる頃、

飲み屋や食事処の多い繁華街を通っていると、

暗い脇道にネオンの看板がいくつも掲げられた通りに差し掛かった。

何気なく見た先に、

金髪で露出の多い際どい服装の女が忍服を着た男の腕にまとわりついているのをみて言葉を失った。



「ねえ〜カカシ〜、この間みたいにまた来てよ〜、私のこと忘れたわけじゃないでしょ〜?」


なぜこんなところに・・カカシさんが・・?

なぜあんな女の人と一緒に・・?

うそだ・・うそだうそだ・・・・!



カカシはこちらに背を向けていたから表情は分からなかったけど・・。

あんないかがわしいお店の前で何を・・?


あんなカカシは見たくなかった。

あの女の人とはそういう関係なのだろうか・・・。


自分にだけ向けてほしい笑顔が他の女性に向けられている。

胸がぎゅうっとしめつけられた。

それと同時に涙も流れていた。

足早に自分のアパートへと向かった。








俺は昨日から里の中で聞き込みをずっとしていた。


どうやら行商人に紛れて抜け忍が里に侵入したらしい。

老人に変化していたらしく、素顔も素性も分からない。


だが、五代目の読みでは狙いはおそらく・・・・ゆな。

彼女の事を知っている人間を探すためにいろんな姿で情報を集めていると思われる。

住宅街の小さな店から繁華街まで聞き込みをしていて、

人目があまりない狭い路地にあるネオンの眩しい店でも聞き込みをしていた。

以前に別の侵入者をこの店で待ち伏せしたことがあった。


当時の女がまだいて、

妙に絡んでくるが、適当にあしらっていたら、

なんとなくゆなの気配がして振り向くが誰もいなかった。

俺の探している奴の情報は得られなかったからその場を後にしてみれば、

案の定、通りを走っていくゆなを見つけた。
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