中編

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月曜日




『ぶぇっくしょん!!』

「うわ!汚い五月蝿い女としてどうなの?」

『1つのくしゃみでここまで人の心を抉れるのはきっと梓くんだけだろうね』




少しくらい心配するという事はないのだろうか?これでも貴方の彼女ですよ。とまぁ思ったところで、いや、この際言ったところで意味などないのだが…




『少しは心配するとか出来ないの?』

「たかがくしゃみでどう心配しろと」




うん。思った通りの反応過ぎて私悲しいよ…
確かに私だってくしゃみで心配しろなんて無理がある。しかし、たかがくしゃみ然れどくしゃみ。万が一風邪の可能性もあるのではないのだろうか。




『風邪だったらどうするよ?』




まぁ、風邪じゃないんだけど




「半径5メートル以内に入ってくるな」

『風邪じゃないけどねっ!!』

「知ってるよ」

『梓の冗談はキツい』

「冗談じゃないよ」

『…』

「…何?」

『改めて交際を考え直してる』




するとまるで汚物でも見るかのような顔で見られる。もう一度言おう。これでも貴方の彼女です!
数秒睨まれた後、梓が挑発するように、僕から離れられないくせにと言う。売られた喧嘩は買うよ?




『自信過剰だなぁ。別に梓が居なくても平気ですけど?』

「何言ってるの?お岩さんは唯でさえドジなのに、僕が居なくなったら誰がお岩さんの面倒を見るのさ」

『ぐっ…翼、とか』

「翼に迷惑」




分かってるよ。でもさ、なんか引き下がりにくい雰囲気だし…ここは1つ




『今日一日、梓が居なくても大丈夫だと証明出来ればドジとか言ったこと訂正して!』

「何いきなり。お岩さんには絶対無理。賭けても良い」

『とりあえず!今日一日梓は私に近付かないことっ、良い!?』




半ば無理矢理約束して今日が始まる。






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