いぬぼく 小説
□メゾン・ド・章樫
3ページ/3ページ
どうぞ、よろしくお願いします。
と、莉桜は笑った。柔らかく、儚く、でもしっかりした笑顔に、主婦たちは釘付けになっていた。
「え、ええ、こちらこそ、宜しくお願いします…」
「そうそう。先週の入居者。あの子、緊張していただけなんです。本当は、とっても可愛い子なんですよ。」
そう付け足してから、うっとりとした表情を浮かべる主婦たちにもう一度笑顔を返し、莉桜は引越し業者の元へ戻っていった。
…あの子たちは、元気にしてるかな?
←
前へ
[
戻る
]
[
TOPへ
]
[
しおり
]
カスタマイズ
©フォレストページ