逆トリしてきた武将達がラッキースケベ(?)してくるんですが…

□☆5 お風呂に入るのですが…l☆
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夕食を片付けて…いよいよ、お風呂の時間へとやってきた。昨日、半兵衛お兄ちゃんがお風呂の使い方について教えてくれたからほとんどの人が分かると思う。
けど…大谷さんは入ってなかったな…。大谷さんは最後に回して、とりあえず……、


『元親!お風呂入るよー!』


その言葉にその場に居た人達が固まった。


「ななな、何言ってんでぇ!?本当に一緒に入るってのかぁ!!?」


元親が顔を真っ赤にして動揺する。


「ははははははハレンチで、ござっ、…ブフォッ……!!」
「旦那ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!?」


……なんか、皆勘違いしてる。
別に一緒に中に入る訳じゃないのに…。
まあ、説明がめんどくさいのでほっとこう。


『はいはい。行くよー』
「ちょっ、おい!?い、いろいろまずいぜ!おお俺も男だし!がが我慢できねーかもしれねぇ!」


と言いながら顔を真っ赤にしている元親をお風呂場に連行した。
他の人が「おい!」とか「待てよ!」とか言っているが気にしない。
チラッとリビングの端を見ると大谷さんと石田さんがこっちを見て観察している。そういえば昨日から一回も石田さん達と会話してないな。
そんなことを考えていると洗面所ついた。元親を洗面所に押し込み、ドアを閉めて元親の方を向くと、顔を先程よりも真っ赤にしてうつむいていた。
なんだ、こいつ……!?乙女か!?


『……元親?』
「…ぉ、おう」
『あのね、別に一緒にお風呂の中に入る訳じゃないよ?ただ、渡したいものがあるだけだから!』


私が、そういうと顔をバッと上げポカーンとした顔で私見る。


「な“っ!?じゃ、じゃあ、俺の勘違いだったってのか!?」
『うん。皆の勘違いね』
「〜〜っ!!そ、それを早く言えってんでぃ!」


再び顔を真っ赤にして、少しすると落ち着いたのかいつも通りの顔をした。


「…で、渡してぇ物ってなんだ?」
『うん、それなんだけど……ハイ』


私はお風呂用のシールの眼帯と普通の医療用の眼帯を渡した。
それを見た元親は眉をひそめる。


「なんだ、これ…?」
『お風呂用のシール眼帯と医療用の眼帯だよ。いつまでも同じのつ着けてる訳にはいかないでしょ?』
「………あんたはこの眼帯の下が気になるのか…?」


元親は顔を歪めて私の目を見る。


『……気にならないと言ったら嘘になるだろうね』
「……」






『けど、私はその眼帯も含めて元親だと思ってるし…そんなに気にならないや!』

「……は?」


元親はキョトンとした顔をした。


『いや、だって私の中で政宗もそうだけど…“眼帯=元親&政宗”ってなってるし!ごめん………正直どうでもいい』
「……ブハッ!っんだよ、そりゃあ!」


元親は先程とはうって変わりとハハッと心底面白そうに笑う。


「この鬼の目を“どうでもいい”の人事で済ませるたぁいい度胸じゃねぇか」
『…なんかごめん?』
「ハハッ、いいぜ。あんたには見せてやる。この鬼の目をなぁ…」


元親がゆっくりと眼帯を外していく。


『…!?え、別にいいんだけど!見られたくないんじゃないの!?』
「いや、あんたには見てもらいてぇ……この忌み嫌われ鬼と言われた目を、な」


そう言って、元親が眼帯を外し終わった中からでてきたのは…、


『……綺麗』


ついそう言ってしまう程綺麗な赤く輝く瞳だった。


「こんな目を綺麗か……やっぱあんた変わってるよ…」


元親は切なげな表情で笑う。


『これが……鬼の目?』
「おうよ。ずっと、隠してた…俺の………鬼の目だ」
『…そんなの嘘』


おかしい。鬼の目なんて、そんなのおかしいよ。こんな綺麗な目が鬼の目なんて言われ忌み嫌われるなんて……、


『絶対おかしい』


だって、こんなに……、


『綺麗なんだから…』
「っ…」


元親の頬にソッと手を置き顔を近づけ目を見る。


『隠された鬼の宝の…間違えでしょっ?』


そう言って、微笑むと元親は目を見開く。そして、だんだんと呆れ顔に変わっていく。


「くはっ……この目を宝たぁなぁ…。あんたもよく考えるぜ」
『だって、絶対そうでしょ!こんなに綺麗なのに……』
「血の色だぜ?」
『あは、ルビーの間違えでしょ』
「るびー?」
『赤く輝くとっっても綺麗な宝石。元親のこの目と一緒だよ!売ったら、すっっっごく高いんだから!』
「おぉ!宝石かぁ!すげぇお宝じゃねぇか!」
『…………元親のも…』
「…おい。待て、今何考えた?この目を売ろうとか考えてねぇよな!?」
『あは、バレた?』
「おいぃぃぃ!!」


そんな事を言い合いながら二人で笑いあった。すると、元親はいきなり真面目な顔した。


「あのよ…」
『ん?』
「………ありがとな。こんな目を綺麗なんて言ってくれてよ…お前が初めてだよ。んな事言ってくれた奴は…」
『…ねぇ、知ってる?人って自分が持って無い物を持ってると嫉妬しちゃって相手に当たるの』
「……?」



『要するに、皆本心ではそんな綺麗な物を持ってる元親を羨ましがってるんだよ!』


ニッと笑うと元親も笑う。


「桜!あんたやっぱり最高だぁ!」


そう言って、ギュッと大きな身体で私を抱き締める。


『わっ…!』

「俺ぁ、あんたに惚れた!俺の女になれ!」


…………はい?


『元親何言ってんの!?』
「ずっと、あんたみたいな女に出会いたかった…」
『……』
「こんな俺を受け止めてくれる女によぉ…」
『……』
「だから……惚れたよ。桜。あんたは必ず土佐に連れて帰る!!」
『……はぁ!?話が飛んだんだけど!なんか、私がそっちの世界に行くみたいになってんだけど!』
「おう!絶対連れて帰るぜ!」


この男は…一体何を言ってるの…。


『も、もういいから!お風呂に入りなさい!』
「うおっ!?」


抱き締めている元親の身体を無理矢理放し、洗面所からでる。
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