君と私の距離は…?
□私
1ページ/3ページ
元親のバイクに乗ってから数分後に学校に着いた。徒歩だと15分位だ。
『元親、ありがとう』
そういいながら、黒いヘルメットを返す。
「おー、そんじゃあ、俺ぁこっちなんでな」
『入学式はサボるんだろう?』
「ったりめぇよ!あんな辛気臭ぇとこに居ちゃぁ頭おかしくならぁ」
そういいながら、元親はニッと笑う。昔からこの笑顔は変わらないなぁ。
「アニキーーー!!!」
向こうから元親を呼ぶ声が聞こえる。
「おー!今行くぜーー!!!…桜、帰る時連絡くれよ。迎えに行くからな」
『あぁ、分かっているよ。ヨロシクね』
ワシャワシャと少し乱暴に頭を撫で、元親は仲間の元へと向かった。
『…(私も入学式の会場に向かおうか)』
そう思った時だった…。
ザァ…!
強い風が吹き、桜が舞う…。
『ッ…(まるで、アニメやらマンガみたいだな)』
そんなことを考えながら、風がおさまるのを待つ。
桜舞う中、視界の先に光に反射し、何かが光った。
『(あれは…?)』
風がゆっくりおさまる。
『!!?』
___私の視界の先に居たのは…白銀の彼でした。