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□待ち合わせ(跡蔵)
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東京のカフェで、跡部と白石は待ち合わせをしていた。
久しぶりに会うというわけではない。
先週は、跡部が関西に会いに行っていた。
それでも。
白石は、自然と高鳴る鼓動を抑えきれなかった。
昨夜から夜行バスに揺られていた疲れも忘れる。
カフェに入る。
跡部がいた。
ハタから見てもかっこいい。
「跡部クン、お待たせ」
テラスに面した窓際の席で、跡部は本を読みながら白石を待っていた。
「おはよう、白石」
「おはようさん」
嬉しさを隠すように、ちょっとうつむいて白石は跡部の向かいに座った。