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□作成中/電車(跡蔵)
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満員電車。
「すげぇ人だな、おい」
白石を壁際に庇いながら、跡部は夕方の帰宅ラッシュに驚いていた。
「氷帝の最寄り駅やし、学生さん多いなぁ」
はんなりと言う満員電車慣れした白石に、跡部はさすが関西人、とちょっとズレた感想を持つ。
「守ってくれておおきにな、跡部クン」
跡部の腕のおかげで誰にもぶつからずに済んでいる白石が、ちょっとはにかんで言う。
「おまえは俺のモンだからな」
さり気なく顔を寄せて囁いた跡部に、白石はどきりとした。
「あ、跡部クン。ネクタイ曲がっとる」