Newsy.letter

□No.war.No.ドラッグ、Love.music
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今日はオレの大学時代の友人達の地元に足を運んで来た。
栃木県のとある市の、小さな町だ。



森高千里さんの、
渡良瀬橋の舞台にもなっている市内だ。



「よっ!翔っマジで来てくれたんだな。」

「お前の為ならアラスカだろうがイスラエルだろうが行くっつーの!」




バカ笑いしあってハグしあって、円陣組んで、、、久々の再開を喜びあったオレ達。

あー、こーやってバカしあえるのも、
一瞬で学生時代に戻れるのも、
たまには今のオレには必要だ。




「まず、一階のお店みてってよ、翔ちゃんっ」



もう一人の友人は女だ。
幼稚舎時代からの付き合いで、ほのかに恋心を抱いていた時期もあったが、、、



「おぅっ、そーしてくれって、うちの嫁さんがやってる、セレクトショップだからよ」

「もー、その、うちの嫁さんっって呼び方やめてよっ、パパ。」





華奢な体に、およそにつかわしくない、大きなお腹、、、

もうすぐ彼女は、母親になるんだってさ。






まぁ、そんな訳だ。







「ま、小さい店だから、すぐ見終わっちまうけどな、見てやってくれや」






店内には様々な、彼女がこだわり抜いた商品たちが、所狭しとお行儀よくディスプレイしてある。

主に洋服やらバッグやらのレディースだが、もうすぐ、ベビー用品もセレクト中の物が並ぶ予定だそうだ。








ギィ、、、









「あ、オーナー、お疲れさまですっ」
「・・・お疲れさまです、」






急に彼女の声色が代わり、表情が暗くなり、眉をひそめた。



「・ご苦労様、、、」



そのオーナーと呼ばれた女は、長い黒髪をかきあげながら、その煙草に、火をつけた。
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