好きな人。

□Episode 19
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「ななし、ここわかる?」

「あ、わかるよ」

「やっぱななしは天才やな」

「木下がバカなだけやろ?笑」


お昼休憩に木下が数学のプリントを持って来た

木下は高校からの付き合いなんやけど、一緒にバカできる1人
変態でばかやけど笑


「はぁー!?」

「得意科目とかあるん?」

「えー?保健体育?」


ニヤニヤしながら言ってくる木下


「ほんま、変態やな笑」

「ななしだってええ身体なんやけどな」

「はぁ!?
そーゆー目で見んなし笑」


上から下までジロジロ見てくる木下の頭を叩いた


「名無しー、彩さんが呼んどるでー!!」

「え?」


入口でまーちゅんに言われて見てみたら彩さんがおった


「彩さん!!」

「お昼一緒に食べへん?」

「え、いいんですか?」


一緒にお昼と初めてや!!


「あぁ
食堂に岸野たちおるし、2人やないけど」

「あ、岸野先輩たちおるんですね」

「2人がよかった?」


ニヤッとして聞いてきた彩さん
流石に2人がいいとか言ったら引くよな…


「大丈夫です」

「そ。」


そのまま歩き出した彩さんの後ろについて食堂に行った


「彩ー!!」

「名無し、あそこやから先行っとき
なにがいい?」

「え、いやいや!
自分で買いますよ!」


彩さんが食券を買おうとしたから止めたんやけど、払うって聞いてくれへんかったから、渋々諦めてうどんを頼んだ


「彩さんのお水持ってっときますね」

「ん」


素っ気ない返事をした彩さんはそのまま生徒の中に入っていった

私は岸野先輩と上西先輩が待っとる机に行った


「名無し、彩は?」

「あ、今券出しに行ってて…」

「なぁ、名無しは彩のどこが好きなん?」

「あ、それ恵も気になっててん!」

「え、どこって…」

「あー名無し赤くなっとるー笑」

「なってないです!!」

「名無しちゃんうぶー笑」


先輩たちにからかわれて顔が赤くなったらしくケラケラ笑われた


「お、話をすれば彩登場ー」

「なんやねん」


彩さんがうどんとラーメンを持ってきた


「彩は名無しのどこが好きなん?」

「はぁ?」

「名無しに聞いたんやけど、顔真っ赤にして答えてくれへんのよ」

「で、さや姉は名無しのどこが好きなん?」

「どこって…」


んーと考え出した彩さん

たしかに彩さんにどこが好きとか聞いたことあらへんから気になるなぁ


「名無し、名無し」

「ん?」


コソコソと目の前の岸野先輩に呼ばれて前屈みになった


「彩ともぉやったん?」

「??」

「そーゆーこと」


そーゆーこと??
やったって?


「えっち」

「えっち!?///」

「ちょ、声でかい笑」


岸野先輩がえっちとか言うから大声が出てもうた…

でも、彩さんとえっちとか考えたことあらへんな。


「おい、何聞いてんねん」

「いや、もぉやったんかなぁって?」

「名無しに変なこと聞くなや」

「彩教えてくれなさそうやん?
ま、名無しのあの反応でまだってわかったけどー笑」

「さや姉がまだやってへんって珍しいなぁ」


や、やっぱり、そーゆーことってやるんよな
はだか、見せたりとか…//


「名無し、気にせんでええねんで?
あたしらはあたしらのスピードでって言うか、名無しが嫌ならせぇへんから、な?」

「は、はい//」


彩さんは、みんなにバレへんように机の下で手を繋いできた

なんか、そーゆー話した後やから手が触れるだけでも恥ずかしい///


「午後の授業も頑張ってな」

「はい、彩さんも」

「…名無し」

「ん?」

「んーん、何でもあらへん」

「彩さん?」

「頑張ろな!」

「はい!」

「名無し」


頭をポンポンされて恥ずかしくなって教室に戻ろうとしたら彩さんに腕を引かれた


「彩さん」


どしたんやろ?
なんか、ご飯の前から少しへんやなって思っとったんやけど、やっぱり変や


「名無し、なにしてん」

「彩さん、いつもしてくれるから」


彩さんにされる頭ポンポンをするとそっぽむかれた

やっぱ、先輩やからやらへん方がよかったよな。。


「名無し」


彩さんが名前を呼びながら近づいてきた


「えっ…」


あっという間に唇が重ねられた


「ほな、また放課後な」

「は、い…///」


廊下でキスされた
みんながおる前で…


「名無し?授業始まんで?」

「ま、まーちゅん」

「はいはい、見とったから
とりあえず入るで」


放心状態の私の腕を引いて席に座らせてくれたまーちゅん

やっぱ見とったんや
まぁ、廊下やから見とるよな


「ななしさーん」

「は、はい」


話したことない女の子に話しかけられた


「さっきの見とったで
山本先輩と付き合っとん?」

「あ、うん。」

「なんであんたなんかが付き合っとんの」

「…は?」


それだけ言って自分の席に戻っていった女の子


「名無し、気にせんでええから」

「う、ん」

「名無しと彩さんはお似合いやから妬いとるだけやって」


学校1モテモテな彩さんと付き合っとるんやから、こーゆーことも当たり前よな…


まーちゅんがなんか言うとったけど、聞く気になれず机に伏せた


continue...
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