好きな人。

□Episode 21
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「ななしが好きや」

「え…?」


木下に抱きしめながら言われた


「ずっと好きやってん」

「きのし、た…?」


木下に顔を近づけられて咄嗟に目をつむった





「あ、れ?」


目を開けると、自分の部屋の天井が。
もちろん木下なんかおらへん


「夢か笑」


なんちゅー夢見とんねん笑
木下が私のこと?ないない笑

おかしすぎて1人で笑ってしまった


「名無し、茉由ちゃん来てんで!!」

「え、もぉ!?」

「はよしーや!!」

「わかっとる!!」


ママが下でギャーギャー言うから萎えたんやけど、今日はまーちゅんと学園祭で使う服を見に行く予定やから急がんとな


「まーちゅん、ごめん!」


服は昨日の夜出しとったからすぐやったけど、他のことはほとんど手抜き
髪とか寝癖直しただけやし笑


「名無し、さっき起きたやろ?笑」

「あは、バレた?笑」

「バレバレやわ!
相手が彩さんやったらもっと気合い入れとるやろー?笑」

「そりゃぁな笑
てかな、夢に木下出てきてん笑」


レンタルショップにつく間に夢のことを話した


「その夢やばすぎ笑」

「やろ?笑
めっちゃリアルやってん笑」

「名無しと百花とか意外すぎるやろ笑」

「意外ってゆーか、絶対有り得へんな笑」

「やんな笑」


その後はレンタルショップで試着して、それを写真撮って、また後日借りに来ることを伝えて帰った





「ななしさん、かっこええ!!」

「え、そぉ?」

「やばい、似合いすぎやろ!!」

「そこらへんの男よりいけてんで!!」


学園祭で使う服が届いて1人づつ着てるんやけど、なんでかわからへんけど、クラスの子からめっちゃ絶賛される


「ななし、似合いすぎやろ笑」

「いや、木下には負けるわ笑」


さすが、木下
男モンの服を着こなすとか完ぺきやわ笑


うちのクラスがするのは学園祭で王道の逆転メイド喫茶。
男子がメイドで女子が執事のコスプレをして接客する、アレ


「名無しー」

「あ、岸野先輩!!」

「おぉ、名無しかっこええやん!!」

「えへへ」


ちょうどクラスに来た岸野先輩に見せると似合う似合うって言いながら頭を撫でてくれた


「里香と写メとろーや」

「いいですよ!」


まーちゅんに携帯を渡して岸野先輩との2shotを撮ってもらった


「じゃ、里香に送っとって!ほな!」

「分かりましたー!!」


岸野先輩はそのまま帰ってったんやけど、なにしに来たんやろ?


「名無しちゃん、私とも写真撮ろ?」

「ええで」


まーちゅんや木下、それにあんまし喋ったことのない子とも写真を撮って制服に着替えた


「当日はうちの店繁盛するかもな!!」

「ななしさんと木下さんにかけてんで!」

「任せとき!」


そういえば彩さんのクラスは何するんやろ…
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