リナリア~この恋に気づいて~

□4th
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「なぁ彩
ハチマキ好きな人と交換するとずっと一緒におれるんやって」


岸野に体育祭の前日に言われたんやけど、他人事やと思っとった…









「あの、ハチマキ交換してください!」

「あー…
ごめんな?誰とも交換する気ないねん」

「そうですか…」


シュンとなる目の前の女の子

いきなりハチマキ交換求められても、あたし名前も知らへん子と交換する気ないし…


「ごめんな。」


もう1回謝って背を向けた


「彩さんは山田さんとできてるんですか?」

「え?」


耳を疑うような言葉が聞こえてきて勢いよく振り返ってしまった


「みんなウワサしてるから…
彩さんと山田さんができとるって」

「山田はただの友達やで?」

「でも岸野さんたちより仲良いですか?」

「そんなことないと思うんやけど…」


どっちかというと岸野たちの方が一緒におるの多いんやけど。。


「彩さんのこと好きな人たちが山田さんのことグズグズ言うとったからもしかしたら…」

「まじか
ありがとな」


その子にお礼を言って教室に急いだ


「おー彩はやっぱモテますなー」

「なぁ山田は?」

「え?菜々ちゃん?」


教室に山田がおらへんくて岸野たちに聞いても分からへんらしく、もしかしたらって考えて教室を飛び出した


「きゃ、」

「す、すまん!」

「あ、彩
もう告白終わったん?」

「え、山田?」


誰かにぶつかって咄嗟に謝ったら独特な声が聞こえた


「どこ行っとったん?
なんもされてへん?」

「え、トイレやけど…彩?」


見るからに怪我もあらへんし、何もされてへんくて安心して抱きしめた。


「心配したやんか。」

「んーごめんな?」


山田を強く抱きしめると通りかかった子たちがざわざわしだして、岸野たちにネタにされたのは言うまでもあらへん。


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