恋を2

□年下のおと...女の子
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「菜々また明日ー!」


放課後、先生に呼び出された私をおいて愛菜が帰っていく

ってか、彩も放課後って言っとったっけ。。
けど、行くって言ってへんし、来んかったら帰るよな

重い足を準備室までなんとか運んだ


(コンコン


「失礼しまーす」

「おぉ、山田」

「雑用ですか?」

「よくわかったな笑
この部屋、汚いやん?
綺麗にするの手伝ってや」


私はこの先生が苦手。
ニヤニヤしながら腰に回してくる手
わざと耳元で話す声
全てが苦手


「わかりました」


先生から一定の距離を取りとりあえず手伝う
早く終わらして帰ればいい話やねん。


「山田、棚拭いてくれん?」

「いいですよ
雑巾はどこですか?」

「雑巾雑巾…
あ、あそこや」


先生が指さしたのは本棚の1番上


「私、とれません」

「俺も届かん」

「なら、どーしたらいいですか」

「台使う?」

「台使っても取れへんもん」

「なら、俺が持ち上げてあげよーか?」


またニヤニヤしながら近づいてくる


「いや、大丈夫です」

「俺意外と力持ちやから大丈夫やで」


ほらって前にしゃがんだ先生


「あたしが取ってやる」


え?


「山本さん」

「菜々センパイ、あれやろ?」

「あ、うん…」


彩は掃除用具入れの中から箒を出して器用に箱を落とした


「ほら」

「ありがとう」

「や、山本さん
どうしてここに…」

「菜々センパイの身はあたしが守る
お前に指1本触れさせん」


そー言って私の目の前に立った彩

不覚にもかっこいいって思ってしまった


「菜々センパイ、あたし約束ちゃんとしたんやけど
なんで来てくれんかったん」

「じゅ、授業遅刻しちゃってん」

「山田が授業遅れてきたから、罰として掃除を手伝ってもらっとったんや」

「あんたには聞いてないねん」

「山本さん、俺先生やで」

「菜々センパイ、行こ」

「ちょっ!彩!」


彩に腕をつかまれそのまま連れ去られた


「なぁ、菜々センパイ」

「ん?」

「あたし、菜々センパイのことまじやで?」

「ん?」


どゆこと??


「菜々センパイのことほんまに好きやねん」


真剣な眼差しの彩と目があって心臓が激しくなった


「やから、付き合って。」

「彩の周りにいっぱい可愛い子おるやん
なんで私なん?」

「菜々センパイのこと好きになったから」

「私より可愛い子いっぱいおるやんか」

「やから、菜々センパイのこと好きになったから」

「わ、私は彩のこと」


(チュッ


「…え」

「今から好きなるから大丈夫やで」


いや、なにも大丈夫じゃ…


「とりあえず、あたしと付き合ってや」

「私は彩とは付き合わへん」

「むり。もぉ決まった」


私はこれから彩にとことん振り回されそう。。


-END-
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