好きな人。2

□Episode 2
1ページ/1ページ

「じゃぁ、元気でな!」

「うん!
みんなも元気でな!!」


卒業式から3日後、ついに東京に引っ越す日になった


「名無し、彩のことよろしくな」

「おい、岸野!
どーゆーことや!!」

「よろしくされましたー笑」

「名無しさん!」

「おぉ!柊!」

「こっち帰ってきたら連絡してくださいよ?」

「うん!」


あれから菜々さんとどーなったかは菜々さんからも柊からも聞いてへんからわからへん。

けど、いい雰囲気なのは見とってわかるから、多分そーゆーことやろう笑


「名無し、そろそろ行くで」

「はーい!!」


彩さんに呼ばれて、みんなにお別れを言って彩さんと新幹線に乗った


「寂しくないん?」

「んー?」

「東京行ったら簡単にみんなに会われへんやん」

「やけど彩さんとずっと一緒におれるやん」


ずっと一緒やったまーちゅんがおらへんって考えたらいややけど、毎日彩さんに会えるもん。












「ここが彩さんとの家ー!!」

「荷物は届いとるから後は片付けだけやで」

「ひろーい!!ベッド一緒やー!!」

「おいこら」

「んー…彩さんの匂いや」

「へんたいやん笑」


彩さんとの家にテンション上がって家の中を回って、寝室でダブルベッドにダイブして匂いを嗅ぐと彩さんの匂いがしてクンクンしとると笑われた


「名無し、片付けろー」

「はーい」


必要最低限しか送らんかったけど、それでもダンボール2つで彩さんが一緒に片付けてくれた


「ご飯どーします?」

「んーあたしが作ろーか?」

「作れるんですか?」

「この1年で頑張ったわ笑」

「なら彩さんの手作りがいいです!」

「よし、ほんなら待っといてな」


この1年で彩さんが自炊頑張っとるの想像したら可愛くて、キッチンに立っとる彩さんの背中を見つめながらにやけてしまった

やって、あの彩さんがエプロン付けて出迎えてくれたら…笑
やばいわ笑


「なににやけとんの」

「かわいいなぁって」

「あんたの方が可愛いわ
ほら、ざっと出来たで」


お皿に盛り付けられた野菜炒め

なんや、もっと失敗するんか思った…笑


「いただきます」

「どーぞ」


彩さんに見られながら一口。


「ん、おいしい!
普通に美味しいです!」

「せやろ笑
まぁ、これしか上手く作られへんのんやけどな」

「いや、こんだけ美味しく出来てたらじゅうぶんです!」

「…なぁこれからずっと一緒におるわけやん?」

「え?そーですけど」

「ならそろそろ敬語やめへん?」

「やけど…」

「名無しはあたしの恋人やん
もぉ誰もおらへんのんやし、呼び捨てにタメ語にしーや
これからずっと敬語やと疲れるかもやん」

「んー。」

「いい加減普通に彩って呼んでほしいんやけど…」


え、なにそれ
そんな可愛い顔で言わんといてよ

めっちゃきゅんってきた!!


「さやか!」

「へ?」

「さやか」

「はい」

「敬語もやめるな?」

「おう」


これからもっと彩さん…彩のかわいいところ見れるって思うとワクワクしかあらへんわ


「顔」


あかんあかん、にやけてしまった。

楽しみすぎて口角がだらしなくなってしまうわぁ。


continue...
次の章へ
前の章へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ