未完成

□やまもとさんおおたさん
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「ななし、おつかれ」

「お、ゆーりおつかれー
彩さん待ち?」

「いや、今日はななし待ち」


公演が終わり、裏に戻るとゆーりとななしが話しとった


「え、なになに
愛の告白とか?」

「…うん」

「またまたー
あ、あれやろ!彩さんに告白したいけどできひんから手伝ってーみたいな?」

「ちがう。ななしに告白するの」

「なわけ笑
着替えて反省会終わったらすぐ行くからちょっと待っとってな」


いやいや、ゆーりの顔めっちゃ曇ってんで

ななしもななしでありえへんわーって笑っとるし、ゆーりが可哀想に思えるけど、生憎ななしはあたしのやから


「おぉ、彩さーん」

「おつかれ」

「お疲れ様でーす」


あたしに気づいたななしが笑顔で近づいてきた


「なんや、テンションきもいで」

「なっ、キモいってなんですかー!!」

「そのままやん」

「もー!!
でも、今日の公演は今まで以上に楽しかったんですよ」


まぁ、ななしのテンションがおかしくなるのも無理はないか。
今日の公演はほんまに楽しかったし、みんなテンションおかしかったし


「反省会すんでー」

「「はーい」」


今日はそこまでミスもなく、いつもより少し早く終わった反省会。

チラホラと帰る子がおるけど、ななしはまだ帰ってへん


「ななし、帰らへんの?」

「んーゆーりに話があるって言われたんです」

「そっか
ほんなら帰るな」

「はーい
お疲れ様でした」


ななしとは付き合っとるけど、いつもこんな感じ。
誰にも言うてへんし、楽屋でベタベタすることもあらへんからメンバーは誰も気付いてへんと思う


「あ、お疲れ様です」

「おつかれ
ななし待ってたで」

「はい」

「…あたしのやから」

「え?」

「いや、なんもあらへん
ほんならまたな」


劇場を出るとゆーりと会って、つい言うてしまったけど、聞こえてへんかったらしく、そのまま家に帰った
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