未完成

□やまもとさん
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「ぅおっ!」


収録と雑誌の撮影が終わって家に帰るとソファに横になっとる人の姿があって、危うく心臓止まりかけた


「ぅん…」

「え、ちょっ!!」


くるっと寝返りをうつから、危ない!と思って急いで支えに行くと出てきたのは卒業ぶりに見る彩の顔

Twitterで見とったけど、改めて生で見るとほんまにイケメンになったな


「ん、?」

「さやかなにしてるん」

「はっ!!」

「お疲れやったんやな」

「うわ、寝とった…」

「どーやって入ったん?」

「玄関の鍵、空いとった」


ゆっくり目を開けた彩は私の顔を見てビックリして飛び起きた

てか、玄関の鍵空いとったってやばない?


「不用心」

「やからって入らんやろ」

「あたしが門番しとってあげてん
優しいやろ」

「心臓止まりかけたわ」

「生きとってよかったな笑」


笑い事やないで、ほんま


「お腹空いた」

「作れと?」

「うん」

「まぁ、ええけど」

「オムライスでええよ」

「リクエストかい」

「簡単やろ?」

「簡単やけど」


彩ってこんなんやったっけ?

てか、彩が家に来ることあんまなかったな


「その間にお風呂入っとってええ?」

「入ってへんの?」

「うん」

「ほんなら急がんでええからゆっくり入ってき」

「はーい」


オムライスならすぐ出来そうやし、お風呂のタイミング見て作るか


「おーい」

「ん、ぇ、わっ!!」

「っと、」


彩がお風呂入っとる間に明日の仕事の確認をしたまま寝てしまって、彩に起こされてビックリしてソファから落ちそうになったのを彩に抱き寄せられた


「ビックリしすぎやろ」

「誰だってびっくりするわ!!」

「えーなんで?」


ニヤニヤーと見てくる彩。

そんなん、バスタオル巻いたままの格好見たら誰でもビックリするやろ!!


「顔真っ赤やで笑」

「からかわんといくださーい」

「かわいー笑」

「さいあく。
はよ服着てや」

「服持ってきてへんからななしの服貸してや」

「なんではよ言わんのん。
そこのタンスの2段目に入っとるから適当に着てええよ」

「ありがと」


バスタオル姿の彩を横目でチラチラ見ながらオムライスを作り始めた


「へぇ、料理するんや」

「一人暮らしやし」


ひょこっと横から顔を出してきた彩

びっくりするからいきなり顔出すのやめてほしい…


「今度あたしにも教えてや」

「教えても絶対作らへんよな」

「作るって」

「ほんなら今度な」

「約束な」

「うん」


それからオムライスが出来るまでずっと横におった彩。

たまごをかけて完成したオムライスを見ておぉ!なんて歓声あげるから少しだけ嬉しくなったのはないしょ
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