未完成

□やまもとさん
1ページ/5ページ

「おい、美優紀!!」

「ノックくらいしてやぁ」

「ぇ、ごめん」

「私、帰るな」

「ななしちゃんごめんな
また連絡する」


美優紀の部屋に勢いよく入ると、ベッドでこれから始めようかとする2人の姿があった

これにはさすがに反省する…


ななしちゃんと呼ばれたその子は荷物を持ってあたしと目が合うと律儀にお辞儀して帰っていった


「今のって1年?」

「うん
1年に有名な子おるやん」

「あんな子やったんや」


もっとボーイッシュな子かと思っとったんやけど
どっちかと言うと男ウケの良さそうな子やし、あの子が美優紀の上におったことが信じられへんわ


「で、わざわざ邪魔して何の用なん?」

「邪魔って…
あんたがあたしのノート持って帰るからやろ」

「ノート?明日じゃあかんかったん?」

「テスト期間なんやから勉強するやろ」

「カーテンしまっとるんやから取り込み中って分かるやん」

「あたしが悪かったって
ノート出して」


せっかくななしちゃん捕まえたのにーって言いながら鞄の中を漁る美優紀

あの子そんなに捕まえれんのん?
見た目によらず遊び人やん


「はい
LINEしてくれたら良かったのに」

「LINEも電話もしたわ」

「マナーモードやから気付かへんかったわぁ」

「はぁ。
遊ぶのはボチボチにして勉強しぃよ」

「はーい」


多分勉強せんやろーな
まぁ、美優紀はあれでも頭いい方やし、大丈夫なんやろーな

てか、あの子1年なのにテスト期間で遊ぶ暇があるって、もしかして頭いいんやろーか?
次へ
前の章へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ