未完成

□やまもとさん
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「さやかー!!」

「なんやねん」


ガラッと教室のドアを開けたななしが大声であたしを呼んだ


「やばい!勉強教えて!」

「また?あんた授業中なにしてんねん」

「いや、そんなこと関係ないねん!
ほんまに今回はやばいねん!!」

「はぁ。。
ほんなら放課後来てや」


どーせ授業中寝とんやろーな。
毎回テスト前になるとこーやってななしが頼ってくる


「お願いしまーす」

「とりあえず、何がわからんのん?」

「全部」

「それ、前の時も聞いた気がするんやけど」


全部わからんって言われた何から教えたらええか分からへんのよな

とりあえず数学の公式を叩き込むか


「てなるわけ」

「なんや、彩の教え方の方が先生よりわかりやすいやん」

「授業中ちゃんと聞いとったら同じこと言うとるから」

「絶対うそや!」

「嘘なわけあるか
とりあえず、ここまで解いてみ?」

「はーい」


ワークを解かすと理解出来とるらしく、スラスラ解いていっとる


「私、彩のこと好きかも」

「あたしも好きやで」

「え、ほんまに!?」

「あたしら友達なんやから当たり前やろ」

「…やんな笑」

「解けた?」

「うん」


いきなり好きって言われても困るやろ
てか、嫌いやったら勉強教えてもないわ


「ありがとな」

「教えたら自分のためにもなるって言うし」

「ほんならまた明日な」

「じゃーな」

「さやかさっきのやつ、そーゆー意味やないから」

「…あたしは友達としか見てへん」

「やんな、ごめん」


終わって、わかれるときにななしに言われた

ななしのことは好きやけど、これは恋愛感情やなくて、友達としてや
もしかして友達やと思っとったのはあたしだけなんやろーか。
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