恋を

□あつみなちゃん
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今日は本当ならたかみなが帰ってくる日…

私はあれから6年間、特に好きな人も出来ず、常にたかみなのことを考えてた

たかみなが出ていっちゃって1年後くらいにたかみなのお姉ちゃんの麻里子に告白された
「みなみのことで悩む敦子のこと、見たくない
私が笑わせるから、そんなくらい顔しないで」
って
麻里子にはごめんだけど、たかみなしか好きになれないって言ったんだけど
振ったのにずっとこの6年間私の横にいてくれた


「あっちゃん、今日たかみな帰ってくるんでしょ??」

「そーなんだけど…」

「大島さん、ついて行っていい?」

「いいけど…何時の船かも本当に帰ってくるかもわかんないよ?」

「たかみな連絡してないの!?」

たかみなと連絡とったのはこの島を出ていった時だけ…

「やっぱり6年も経てば違う人いるよね…」

「あっちゃん、たかみなはそんなことないと思うよ??」


とりあえず仕事終わったら行こ?
って誘ってくれる優子


「うん…」


優子はたかみなに似てるところがあって、優子を見てるとたかみなと重ねちゃって、それがつらくて1回優子と離れたんだよね
そしたら「たかみなのことを思い出すんなら私がたかみなになってあげる」ってよくわからないこと言われて、その時に周りの人に迷惑かけてるなって気づいたんだよね…


「いっそのこと抜けて行く?笑」


いつもおちゃらけてるけど、本気になった時は優子、すごいんだよね笑


「仕事が終わってからでいいよ笑」

「なら終わったら迎えにくるねー!!」


ばいばーいって両手をぶんぶんふりながら去っていく優子は24歳に見えないくらい子供笑


ぼーっとしながらもなんとか仕事を終えて優子を待ってた


「だーれだ」


いきなり目隠しされた


「優子?」

「ぶっぷー」


え?でも優子の声だよ?


「優子でしょ?なんでうそついた、の…」


手をのけて振り向いたらいるはずもない人がいた


「なん、で…」

「ただいま」


私の大好きな笑顔のたかみなが後ろにいた


「ど、どーしてここにっ!」

「優子に教えてもらってさ」


優子は隣でじゃーねーって帰っていった


「もぉ私のことなんて忘れてると思った…」


向こうに行って一切連絡とってないんだよ?
忘れて当たり前だとおもってた…


「忘れるわけないじゃん、こんなにかわいい彼女を」

「で、でも」

「連絡とったらすぐに帰ってきたくなるから、さ…」


たかみなが目の前にいる
それだけで嬉しいのに、たかみなは私のことを忘れてなくて、彼女って呼んでくれた


「たかみな、会いたかった…
6年、長かった…」


涙を我慢できなくてたかみなに抱きついて泣いてしまった


「敦子、さみしい思いさせてごめんな…?」

「帰ってきてくれたから許す…」


泣いてる私の背中を摩ってくれてたたかみなの手が私の肩を押すからさっきまであったたかみなのぬくもりが消えた


「たかみな…?」

「敦子、またあたしと付き合ってください」

「っ…
当たり前でしょ!
たかみなは私以外好きになったらだめなんだから!!」

「うん!」


二カッと笑って抱きしめられた


「…おかえり」

「ただいま」


近づいてくるたかみなの顔

2人の距離が0になった


6年ぶりのたかみなとのキスはあのころとなにも変わってなく、私の中のたかみなが戻ってきてくれたみたいで嬉しかった

止まった時間がまた動き始めた

-end-
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