恋を

□あつみなちゃん
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Atsuko said.

「せんぱーい!!」

昼休憩、購買にパンを買いに行く途中、前に見つけた大好きな小さな背中

ぎゅっと後ろから抱きつくと少しふらついた

「あっちゃんー、いきなり抱きついたら危ないやんかー」

「先輩、ちゃんと私言いましたよ?」

「あんなのじゃ言ったに入らないよー」

「もーそんなに小さかったら先輩、もてませんよ??
まぁ、モテない方が私的には嬉しいですけどね!」

「あっちゃん」

1つ年上の高橋みなみ。
私が入学した時から大好きな先輩
何回も告白して、その度には逃げられる

そろそろ答え出してほしいんだけどね…

「先輩、パン買いに行くんですか??」

「そーだよー。。
ゲームで負けたからみんなのを買わなきゃいけないの…
あっちゃんも?」

「はい!
本当は食堂にしようかなって思ったんですけど、先輩がいたからパンにするー」

「なら、ついでだから買ってあげようか?」

「いいんですか!?
で、でも…」

「いーからいーから笑」

やばい、思わぬ展開
先輩におごってもらえるなんて!!

「あっちゃん、どれがいい?」

先輩におごってもらうんだから極力安いものがいいよね…

「この、カスタードのやつ!」

「わかったー
なら買ってくるから避けて待っててね?」

「はーい笑」

人ごみをさくように入って行った先輩
小さいからすぐ見えなくなったけど、大丈夫かな??

「あっちゃーーん!!」

「先輩っ!!」

少しすると先輩が人ごみから出てきた

「あっちゃん、これでよかった??」

「はい!大丈夫ですよ!」

「ならよかった!」

「ありがとうございます」

「いいえー笑」

先輩と他愛もない話をしながら廊下を歩いて先輩の教室との分かれ道についた

「あの、先輩っ!」

「ん?どした?」

「なら、放課後どこか行きましょ!!」

「え?」

「私がおごってあげるんで!!」

「あー…大丈夫だよ?
年下におごらせるほどひどくないよ笑」

「先輩とでかける口実って言ったら、ダメですか…?」

「え///」

「終わったら、先輩の下駄箱で待ってます!」

「え、ちょっ!!」

言ってからすぐに走って教室に逃げた

「はぁはぁ…」

「え、敦子大丈夫?
パン買いに行くのにそんなに疲れたの?」

「ちょ、ちょっとね…」

「あぁー笑」

隣の席の友が息があがってることを心配してくれたけど、なんとなく察したみたいでそれ以上は聞いてこなかった

「敦子、パンどーやって買ったの?」

「ふ、普通にだよ?」

「ふーん、普通にかぁ笑」

「な、なに」

「財布置きっぱなしだったよ?笑」

「えっ!!」

もしかして、先輩は私が財布持ってないことに気づいたからおごってくれたの!?

「敦子、それ1口ちょーだい?」

「だめ!」

せっかく先輩が買ってくれたんだから誰にもあげない!

「あのチビ、優しいねー笑」

「チビじゃないもん…」

先輩が買ってくれたパンを大切に食べて放課後できる先輩とのデートを楽しみに午後の授業が始まるまで机に伏せた

-END-

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