恋を

□あつゆうちゃん
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Atsuko said.

「まえだぁ」

病院の廊下を走ってくる笑顔の優子さん

「優子さん、走ったら危ないですよ」

「おめぇに会いたかったんだ、しょうがねぇだろ」

抱きついてきた優子さんは私の心を掴んで離さない

「わっ!
病院は走ったらだめです」

「はいはい、わかりました」

しょうがねぇだろ…って、ぶつぶつ言ってる優子さん

「病室行きますよ」

「はーい」

抱きついたまま歩くから歩きにくい

「ちゃんとご飯食べましたか?」

「食ってねぇ」

「もぉ…
ちゃんと食べてください」

「飯より前田のが食べてぇんだよ」

真面目な顔でそんなこと言う優子さんに心臓が跳ねた

「そーゆー恥ずかしいことをしれっと言わないでください」

「おやおや?
前田さん、かわいいお耳が真っ赤ですよー?」

ニヤニヤしながら顔をのぞき込んでくる優子さんのおデコを軽く叩いた

「優子さんが変なこと言うからです」

「照れてる顔も可愛いねぇ」

「からかわないでください」

「…からかってなんかねぇよ」

「え…?」

「まじ。
って言ったらどーする?」

まじ…

「前田のこと、好きって言ったらどーすんの?」

心臓が今までにないくらい忙しく動いてる

優子さんが、私のこと好き…?

「前田…」

近づいてくる優子さんの顔

「優子、さんっ…」

後ずさりするとそのままベッドに座るようになってしまった

優子さんは頬を包むように手を添えてきた

「ゆ、優子さ「優子さん、なにしてるんですか」

「あ?
サド、邪魔すんなよ」

キスされるって思って目を閉じた時にサドさんが病室に入ってきた

「病室で何しようとしてるんですか」

「別にやましいことじゃねぇよ」

「前田も場所考えろ」

「サド、お前1回出ろ」

「それは出来ません」

優子さんの手を引いて目の前にきたサドさん

「優子さん、前田のこと借ります」

「お、おう」

「え、ちょっ、サドさん」

サドさんに腕を引かれて病室から連れ出された

「前田、優子さんのこと誘惑するな」

「誘惑して落ちてたらとっくに誘惑してます」

「優子さんはあたしのだ」

「別に取ってません」

「その態度がムカつくんだよ」

「優子さんのこと、好きなだけです」

「むかつく」

「勝手にムカついててください」

「優子さんは渡さねぇ」

サドさんは睨みをきかして病室に入っていった

「おい、前田も来いよ」

優子さんが病室からひょこっと出てきて私の腕をひっぱって入ったからついて行った

サドさんに睨まれたけど、そんなの効かないくらい優子さんのことが好き。

-END-

優子さぁぁぁぁん!笑

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