好きな人。

□Episode 2
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「名無しちゃん、ちょっと時間いい?」

「え、私?」

「うん、5分くらいなんやけど…


「んー…すぐ終わるなら…」


山本彩と菜々さんを見に行く予定あるけど、少しならってまーちゅんに待ってもらうようにLINEして女の子についていった


「私、渡辺美優紀って言うねん
ななし名無しちゃんやんな?」

「せやけど」


少女マンガでよくある体育館裏。

初めましての子やと思うんやけど、私なんかしたんかな??


「ふふ、そんなキョロキョロしても誰もおらんで?笑」

「え?」

「別にいじめるわけちゃうし」

「そっか
私なんかしたんかと思ったわ」

「私、名無しちゃんのこと好きやねん。」


へらーって笑う美優紀ちゃん
男やったら惚れちゃうんやろな


「名無しちゃんは惚れちゃわないん?」

「へ!?」

「声、出てたで」

「そっか…ごめんな?
私好きな人おんねん。」

「だれ?」

「え、言わんとあかんの?」

「言わんとちゅうするで?」

「ちょっ!」


壁に押しつけられて美優紀ちゃんの顔が近づいてくる


「言うからっ!離れてっ!!」

「言ってくれたら離れる」

「や、山田菜々さんっ」

「ふーん」

「はな、れてやっ…」


好きな人を言ったのにどんどん顔が近づいてきて息がかかる距離まできた

ファーストキスなのにっ…

キスされるっ!と目を瞑った


「嫌がっとるやん、やめてあげーや」

「…え?」

「その子、嫌がっとるのわからへんの?」

「あなたには関係ないやろ」


美優紀ちゃんはブツブツ言いながら帰ってった


「あ、あの!
ありがとうございます」

「別に部活中窓開ける時に見えただけやし」

「ほんま、ありがとうございました」

「ん、あんた可愛いんやから気ぃつけや?」

「え…」

「じゃ」


そのまま体育館の中に入ってった


「あ、名前聞くの忘れとった」


体育館の中での部活ってことは後でまーちゅんに聞けばわかるか


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