好きな人。

□Episode 5
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「名無しちゃんおるー?」

「菜々さんっ!!」


菜々さんはお昼になるまで来んくて忘れとんやないかって心配したけどちゃんと来てくれた


「ホンマは朝来たかってんけど、寝坊しちゃってん」

「全然大丈夫です!」


菜々さんが入部届けの書き方を教えてくれて、すぐに先生に提出した


「名無しちゃん、ホンマありがとな?」

「全然です!」


菜々さんと一緒にできるならなんでもします!!


「じゃぁ、今日の放課後、予定なかったら2-4に来てな?」

「はい、わかりました!!」

「あ、その時に体操服持ってきてな」

「はい!!」

「じゃ、また放課後な」


バイバイって手を振りながら帰ってった菜々さん

やっぱかわいいなぁ


「名無し、ほんまにマネージャーやるんやな」

「菜々さんに頼まれたしっ♪」

「ほんまに好きやなぁ笑」

「好きやで
今回は頑張るねん!」


いつもは諦めとったけど、今回は本気出すねん!


「そんな名無したんにお知らせやで」

「げ、美優紀ちゃん」

「もーいい加減みるきーって呼んでやぁ」

「ムリです。」

「じゃあちゅうさせてー」

「ほんまむりやから、離れてー」


ギュッて抱きついてくる美優紀ちゃんから離れて一定の距離をとる


「もー照れ屋なんやから」

「知らせってなに??」

「菜々ちゃん、好きな人おらんらしーで」

「え、そーなん?
は、てかなんで知ってんの?」

「昨日部活終わってから菜々ちゃんと話してん」

「まじで」

「LINE交換もしてん」


ドヤ顔で見てくるけど、ドヤ顔の意味がわからへんのんやけど


「菜々ちゃんかわいいなぁ」

「もーホンマあかんで?」

「大丈夫やで、みるきーは名無したんが1番やで♡」

「いや、1番やなくてえーわ」


美優紀ちゃんはガンガントークで攻めてくるけど、菜々さん以外にときめく事ないねん


「だまっとったら可愛いのに」

「え、わたし?」

「うん。喋ったら残念
まぁ、そこが良いところなんかもな!」

「ならしゃべらへん!」


へらーって笑ってみてくるけど、菜々さんが1番やな


「名無しーななし名無しー」

「え…?」

「「「キャーーーー!!」」」


山本彩が教室に来てクラス内が大パニック


「名無し、マネージャーになってくれるんやな」

「べ、別に山本彩の為やないし」

「ははっ、フルネームの呼び捨てかよ笑
一応先輩やで笑」

「す、すみません」

「彩って呼んでみ?」

「い、いや先輩なんで…」

「さっきまでフルネームの呼び捨てやったのに?」


気まづくて俯くと山本彩が顔をのぞきこんできた


「なぁ、彩って呼んでみ?」

「さ、さやか…」

「よし、今から彩って呼んでな!」

「え、ムリです!!」


彩とか呼べへん!


「彩さんじゃあかんのんですか…?」

「"さん"とか"ちゃん"とかガラじゃないねん」


ガラとか関係ないやん!!


「なら山本先輩で!」

「残念な事にバスケ部に山本先輩おんねん」

「…」

「やから、彩って呼んでな
名無しちゃん」


ありえへん。。
助けてくれた時は優しい人やとおもったのに、全然やんか

当の本人は周りにキャーキャー言われながらなえっていったし

かっこいいって一瞬でも思ってしまった自分が憎らしい。。


continued...
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