好きな人。

□Episode 9
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「明日から合宿やから気合い入れ直すで!!」

「え、明日から!?」

「なんや?名無し知らんかったんか??」


部活後のミーティングで部長の彩さんが合宿って言ったけど、そんなのあるって聞いてへんし…




『なら、明日で彩さんが好きってわかるかもやな笑』

「やから、好きやないって!
私が好きなのは菜々さんだけや!」


帰って急いで用意しながらまーちゅ?と電話しとるんやけど、彩さんのこと好きなのがわかるってずっと言ってきてん。。


『好きってわかったは教えてな?』

「好きにならへん!」

『はいはい笑
あ、キャッチ入ったからまたな!!』


返事する間もなく切られた…

明日から世間は3連休
たかが3連休やのに合宿とか…
2泊3日の合宿かぁ…





「名無しーっ!!」

「菜々さんっ!!」


バスの前で手をブンブン振っとる菜々さんにキュンとしながら駆け寄った


「マネージャーは後ろに座るんやけど、大丈夫?」

「あー…」


車酔いすること言った方がええよな…
まぁ、酔い止め飲んどるし、きれることないやろ!


「大丈夫です!」

「よかった!
なら一番後ろに彩おるから先乗っとって!
他の部員がまだやから私ここにおるから」

「え、なら私がここにおりますよ!菜々さんは入っとって下さい!」

「んーけど、名無しまだ入ったばっかやし…」

「やったら一緒にしませんか??おこがましいですけど。。」

「せやな、そーしよ!!」


菜々さんは微笑んで言ってくれた

私が来た人の名前を言って、菜々さんが名簿に印をつける形で一緒にやった


「上西先輩来ました!」

「名無しおはよー」

「けいっち、私は!?」

「あはは、菜々ちゃんもおはよ」

「上西先輩おはようございます!」

「名無しは今日も可愛いねー♡」

「上西先輩も相変わらずお綺麗で!」

「けいっち、はやく乗りーや」

「菜々ちゃん、ヤキモチー?かわいー♡」


菜々さんと上西先輩はすごいコンビやな…
かわいいときれいってこんなに絵になるんや
羨ましすぎる


「名無しー。」

「あ、岸野先輩!!」


荷物を肩からぶらさげた岸野先輩に抱きついた


「相変わらず勢いええなぁ」


いつ抱きついても受け止めてくれる岸野先輩はお姉ちゃんみたいで大好きな先輩


「里香ちゃんおはよ」

「菜々ちゃんもけいっちもおはよ」

「おはようぴーなっつ」


おはようぴーなっつ!?


「はいはい、里香ちゃんけいっち、連れてってくれん?」

「了解!
じゃ、名無しまたな」


岸野先輩が上西先輩をつれてバスに乗ってった


「名無しって私と彩だけ先輩って呼ばんよな」

「あ、ごめんなさい…」


彩さんは言われたけど、菜々さんはやっぱりどー考えてもおかしいやんな。


「別に全然気にしてないけどな笑
まず私って先輩みたいやないやん?笑」

「いえ、そんな事ないですよ!!」

「そー?でもそのままの呼び方でええよ」


ニコッと笑う菜々さんにキュンとした

すぐに残りの先輩たちがきて私と菜々さんもバスに乗った


「名無し窓側がえーよな?」

「え?」

「ん?」

「あ、どっちでも大丈夫です!」

「なら彩の隣の窓側に座らせてもらい」

「はい!」


彩さんが1回立ってくれて奥に入らせてもらった


「彩さんは窓側じゃなくていいんですか?」

「あーべつに酔わへんし」

「ありがとうございます」


菜々さんは彩さんの隣にすわってその隣に岸野先輩、上西先輩って順に座っとった


「名無し、寝てえーからな」

「あ、はい
わかりました」


寝ていいって言われても寝れへんしな…

2泊3日に向けてバスが発車した


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