恋を

□後輩のイタズラ?
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「山田」

「ちょ、ももちゃんっ」

「なんやねん」

「いやいや、なんで私がももちゃんに壁ドンされてるん?」

「なんでやと思う?」

「疑問返しやめてーや…」

「好きやから」

「え…?」


部活が始まる前に部室に行くとももちゃんがおって
なぜかドアに壁ドンされた状態
聞くと好きやからって返ってきた


「山田のこと、好きやねん」

「す、好きって…」

「先輩と付き合っとるの知っとるで
けど、人のものってほしくなるやん?」

「だからって…」


私じゃなくても…


「おーい
誰かおるんかー?」


ドアノブがガチャガチャ回ってドアの向こうから声が聞こえた
間違いなく愛しの彩の声。


「先輩」

「百花?」

「はい」

「部室ではすんなゆーたやんか」

「やってないっす」

「とりあえず開けてくれん?」

「山田、隠れて
先輩が入ってきたらドアから出ればえーから」


ももちゃんが小声で言ってきた
頷いてとりあえず物陰に隠れた


「サンキュー
あれ、百花1人?」

「当たり前やないっすか」

「誰かとまたやっとるんかと思ったわ」


彩が中に入ってきてものを探っとるうちに外に出た


「百花が部室で1人とか珍しいなぁ!!」


別に彩が来たからって隠れることなかったのに
私はやましいこと一切してへんのになんで逃げたんやろ…


「まぁ…」

「今から誰か来る感じ?」

「いや、誰も
先に部活行きますね」

「あ、うん」


角に隠れて話を聞いとるとももちゃんが来た


「そこにおったんや」

「うん…」

「なぁ
先輩に隠したってことは同罪やからな」

「別に私はっ…」

「少し黙って」

「んっ…」


再び壁ドンされて口付けされた


「あんたら、何しとるん」

「先輩…」


角から現れた彩


「百花、こいつあたしのって知っとるよな?」

「はい」

「山田もなに受け入れとんねん」

「ちがっ!!
受け入れてへん!!」

「山田は悪くないっすよ
うちがやっただけっす」

「山田、ちょっと来い」


彩に腕を引っぱられて部室に連れて行かれた


「さ、彩…」

「なに百花にキスされてんねん」

「ごめん…」

「1回だけ?キスされたん」

「うん」

「わかった」


彩はそー言うと深く口付けてきた
ももちゃんの感触を消すように
ゆっくり、長く…


-end-

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