恋を
□寝る子は...
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「好き、やねん…」
隣の席で寝とる子の髪の毛を触りながら1人つぶやく
昼１の授業はどの授業でも眠くなる
隣で寝とるあたしの好きなやつは口を少しだけあけて気持ちよさそうに寝とる
「山本さん、山田さん起こしてあげて？」
「はーい」
隣のあいつはこの時間の睡眠常習犯。
「おい、先生怒るで
はよ起きんかい」
身体を少しだけ揺らすとんんっとこもった返事が返ってきて、目が少しだけ開いた
「さやか、もぉ少しだけ寝かしてや」
「いや、あたしやなくてあいつが起きろって言っとんねん」
「んんー。。」
「せんせー起きませーん」
「もぉー」
担任兼歴史科の大島先生が「やーまーだーさーんー！」と怒りながらきた
「せんせぇ。もぉ少しだけやからぁ」
寝起きで舌っ足らずで上目遣いで先生をみる山田を大島先生は顔を赤めながらしぶしぶ了解を出し戻っていった
隣はまたむにゃむにゃと夢の中
「あほ…」
そんな顔ほかの人に見せんなや
なんて、あたしの恋人でもない山田を心の中で怒る
所詮片想い。
「あんたのことが好きやねん
少しは気づけや」
隣のやつにぼそっとつぶやくと少しだけ微笑んだ気がした
-end-