しちゃいました

□彼女になりたい
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お願いやからこっちを向いてや。
私だけを見ててほしいねん。










「彩、おはよー!」


教室に入るなり囲まれる彩。
1年の時から同じクラスで入学して2ヶ月経って好きになって1年間ずっと片想い。


「お、名無しおはよ」

「う、うん」

「はは、相変わらずやな笑」


私の頭をポンポンして里香ちゃんのところに言った彩

また今日もおはようって言えへんかった。。
彩が来るまでは言おうって決めとったのに、やっぱり本人を目の前にすると緊張して言えへんねん…

里香ちゃんたちとふざけあっとる彩の頭にはちょこんと寝癖が目立っとってかわいい

いつだって彩のことを考えると左胸がキュンとすんねん。


私を見てほしい。
ずっと前から彩だけを見とるんやで
1年経っても胸のドキドキは大きくなるばかりで
もう誰にも止められへんくらい彩が好きなんや。










1日中彩のことを考えて終わる学校。
帰り道を1人、明日は喋れるか、どんな話をしようか考えて変える


「おばちゃん、大丈夫かー?笑」


この声は…!!

彩の声が聞こえて振り返ると彩と知らん女の人が並んで歩いとった

ぷくっと頬を膨らます女の人を見てくしゃっと笑う彩


「もぉ、おばちゃんやないし」

「おばちゃんやん、ほら手貸しますよー?笑」


変なところに皺を作る笑顔も、真っ直ぐに人を見る真剣な顔も
全部私だけに見せてほしい。

私が見とる世界は彩が中心におって、いつでもキラキラしとる
恋の魔法ってやつやな


早く気づいてや…
絶対、誰よりも彩のことが好きなんやで。
ほら、今だって目が合っただけやのに、私の事が…って期待してるんやで。
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