しちゃいました

□浮気?
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「さやか…?」


街で見かけた私の彼女は知らない女の子と腕を組んで歩いとった


「名無しっ!!」


私を見るなりこっちに駆け寄って来たけど、なにも聞きたくなくて逃げ出した

やっぱ浮気しとったんや…
彩とは付き合って半年
高校で知り合った彩はこの辺では有名遊び人やった。
そんな彩に告白した私はやっぱり遊ばれとっただけやんな…


「名無し?
どしたん?1人で来るなんて珍しいやん」

「菜々ちゃん…」

「ちょっ、名無し!?
どしたん!?」


中学からの友達の菜々ちゃんのバイト先のカフェに行ったら菜々ちゃんがおって、菜々ちゃんを見るなり涙が出てきてしまった


「ちょっと待っとってな」

「ごめん…」


菜々ちゃんは店長らしき人に話に行ってくれた


「おまたせ」

「わざわざごめんな…」


カフェから出て、近くの公園にのベンチに腰掛けた


「さや姉がなにかしたん?」

「え?」

「名無しが落ち込むってさや姉絡みしかないやろ?」

「なーなーちゃーーん…」


ギュッと抱きつくと菜々ちゃんも抱きしめてくれて、背中をさすってくれた

さっきあったことを全部話した


「さや姉と話してないん?」

「やって、怖かってん…」

「ちゃんとさや姉と話してき?」

「いややー…」

「さや姉は話したいみたいやけど」

「え?」


ぱっと顔をあげたら彩が立っとった


「名無し帰ろ」

「…いやや」

「名無し」

「私のこと、弄んどったんやろ」

「そんなことあらへんから、とりあえず帰ろ?」


はいって出した手を払い除けた


「彩は私のこと好きやなかったくせに
おもしろがって付き合ったんやろ」

「そんなことあらへん」

「やれれば満足やったんやろ」

「は?」

「彩なんか…」

「名無し、それ以上言ったら怒るで」

「彩なんか、好きにならんかったらよかった!」

「さや姉、あかん!!」


菜々ちゃんが叫んだと同時に乾いた音と頬に痛みがきた


「っ、」

「あんた、言っていいことと悪いことあるやろ!」


彩は私の腕を掴んで歩き出した
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