しちゃいました

□お試しでもええよ
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「彩、帰るで」

「先生に呼ばれとるから先帰って」

「ええよ、待っとく」


彩とお試し交際が始まって1週間が経った。

その日から遊ばへんくなった私を見てみんなびっくりしとったけど、もぉ彩しかみーひん。


「名無し、最近遊んでへんのんやって?」

「里香やん、久しぶり」


彩が職員室に行って、1人で待っとると隣のクラスの里香が入ってきた


「彩に本気ってマジなん?」

「え、里香って彩と知り合いなん?」

「同じ中学校やったしな
で、真相は?」

「もぉ遊ばへんよ」

「珍しい」

「彩だけでええねん」

「彩はいろいろあったから変なことしたらあかんで?」

「いろいろ?」

「里香からは言われへんけど、とりあえず大事にしーよ?」

「わかっとるって」

「ほんなら里香は帰るわ」

「おー、ありがとな」

「ええってええって」


彩のいろいろが気になるけど、多分里香から聞くことやないし、聞いたところで教えてくれへんと思う。


「おまたせ」

「待ってへんよ
ほら、帰るで」


ちょうど帰ってきた彩の手を繋いで学校を出た


「今日こそ送らせてな」

「いやや」

「なんでや」

「あんたストーカーしそうやから」

「1回もしたことあらへんわ!
てか、あんたやなくて名無し」

「気が向いたらな」

「絶対呼んでくれへんやつやんか…」


付き合って1週間も経っとるのに、あんたしか呼ばれへん…
最初のななしさん、だけやで名前呼ばれたの。


「送ってもええけど朝待っとったら別れるからな」

「ほんま!?」

「今回だけな」

「よっしゃ」


彩からお許しが出て、初めての制服デート(送ってくだけなんやけどな)をした


「ほんならまた明日学校でな」

「ん」

「またな!」


手を振っても振り返してくれへん彩を家に入るまで見送って家に帰った
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