しちゃいました

□選びたい放題なんやけどな
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「名無しっ、」

「彩、力抜いて?」

「むり、やからっ」

「大丈夫やから、ほら」

「あかっ…」


そんな声出さんといてほしい。
下心なんか出さへんとしよーと思ったのに、下心出てしまうで、アホさやか
好きな人のこんな声聞いたら我慢できひんで

事の発端は数十分前…


「マッサージ行きたい」

「彩は最近お疲れやもんなぁ」


多忙な彩と相部屋になったことを少しだけ申し訳なく思っとると、身体を伸ばした彩が呟いた


「ありがたいことにな」

「私すこしならできるで?」

「ほんま?なら頼もうかな」

「なら先お風呂入ってきてや」

「ほーい」


素直にお風呂に入りに行った彩。


「出たでー」

「ほんなら私も入ってくるわ」

「うん」


彩と変わってお風呂に入った


「おまたせ」

「大丈夫」

「ほんならベッドに座ってー」

「おう」


ベッドに座った彩の後に回って肩に手を当てた


「凝ってますねー」

「ん、きもち…」

「ここは?」

「あかんわ…」

「ちょ、肩に力入れんといてよ」

「やって…!」


それで初めに戻るんやけど…


「さーやーかー」

「あほっ、」

「ごめんな?」


マッサージをやめて彩の背中に背中を合わせて座った


「…なんで謝んの?」

「なんか、変な気分になりそう」

「へっ!?」

「やから、ごめん」

「いや、え」

「大丈夫やで、襲わへんから」


やって彩は付き合っとる人おるもんな。


「あほやろ、あんた」

「ふふ、せやな笑」

「なんも言わんと襲えばえかったやん
名無しのが力強いんやし」

「残念やけど、私はそんなことできひんのようになってん」

「意味わからへん」

「同意見
ほな私はほかの部屋にお邪魔するわ」


彩がなんか言うとったけど、聞こえへんふりをして菜々ちゃんのところにいった


「それでここにきてんの?」

「せやで
あ、お風呂は入ってきたし、あとは寝るだけやで」


菜々ちゃんの部屋のドアをドンドン叩くとパジャマ姿の菜々ちゃんが出てきてくれて、さっきのことを全部話した


「あんたあほやな」

「彩にも言われた」

「ほんま、いい子ちゃんなんやから」

「ええねん、これで」

「ほら、おいで」

「んー…」


菜々ちゃんに甘えるよう抱きつくと背中をさすってくれた

菜々ちゃんに抱きしめられると安心するわ…
恋愛感情とはまた違う、好きが溢れてくる


「明日ちゃんとさや姉と話せる?」

「大丈夫
まぁ、普段からそこまで話さへんし」

「名無し」

「彩に恋人おるの知ってん。
最初から私のことなんか仲間としか見てへんかったし」

「名無しなら他の子からいろいろアタック受けとるやろ?」

「私は選びたい放題なんやけどなぁ」

「最低な発言やで」

「それでもええねん」


彩のこと好きやなくなるには新しい恋やろ?


-END-

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