しちゃいました

□せんぱい's
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「名無しちゃん」

「「「「きゃーーーー!!」」」」

「山本先輩」


入学して1ヶ月経ったんやけど、山本先輩と渡辺先輩の人気はハンパなかった

こーやって山本先輩がクラスに来るだけできゃーきゃーすごいし、中には倒れる子もおるくらい


「今日の練習、生徒会の仕事があって美優紀と2人遅れてくわ」

「わかりました」


恵ちゃんと行ったバスケ部の体験の成り行きでマネージャーとして入部することになった


「あと、昼休憩に部室の掃除頼みたいんやけど」

「わかりました、やっときますね」

「助かる」


ほんならよろしくなって帰って行こうとする山本先輩を引き止めた


「山本先輩、わざわざ来てもらうの申し訳ないし、次からはLINEでもいいですよ?」

「ええねん
あたしが名無しちゃんに会いたくて来とるし」

「でも、毎回来てもらったら悪いです」

「それに、連絡先知らへんねん」

「え?」

「美優紀に教えたんやろ?
あいつ、あたしに教えてくれへんねん」

「せやったんですね
またID書いて渡します」

「ありがとな」

「いえ」


まさか山本先輩が渡辺先輩に聞いてへんかったとは…

グループにもおるんやし、そっから追加してくれても良かったのに…


「名無しちゃーん」

「「「きゃーーーー!!」」」


きゃーきゃー言われながら帰っていった山本先輩を見送ると後ろから抱きつかれてこれまた有名人


「渡辺先輩、どしたんですか?」

「さすが名無しちゃんやなぁ」

「放課後のことなら山本先輩に聞きましたよ?」

「ふつうに名無しちゃんとお話しに来たんやで?」


にこーっと笑った渡辺先輩また騒ぎ出した周り


「こんなことにおったら渡辺先輩めっちゃ目立ちますよ」

「名無しちゃんがおるからやで?」

「え?」

「ファンの子に言われてん
名無しちゃんと付き合ってるんですか?って」


私と渡辺先輩が!?
そんな夢のようなこと言ってくれる人がおるんや…!!


「名無し、行くで?」

「あ、うん
ごめんなさい、次体育なんで着替えな」

「全然ええよ
ほんならまたなー」


山本先輩と同じようにきゃーきゃー言われながら帰っていった渡辺先輩

私、すごい2人に目つけられとるんやな…
変なことしやんようにせな。
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