しちゃいました

□嫌いだから?逆です
2ページ/2ページ

「名無しがあそこで好きって言わへんからやろ?」

「気持ちが出来てへんのに言えへんもん…」


彩さんが楽屋から出ていって、愛梨ちゃんが話しかけに来た

愛梨ちゃんにしか相談してへんのにゆーりちゃんまで知っとったし…


「愛梨にするみたいに彩さんの背中に抱きつけばええやん」

「そんなことできひんもん。」

「なんでよー」

「大して仲良くもないのにできるわけないやないですか」

「それは名無しが彩さんに素っ気ない態度取るからやろ?」

「やって、緊張すんねん…」

「可愛いー!!」


ぎゅーっと抱きついてきた愛梨ちゃん

愛梨ちゃんならなんも思わへんのに、彩さんと話すだけで心臓バクバク言うとるもんな…


「名無し、さっきごめんね?」

「んーん、大丈夫やけど、なんで知ってんの?」


ゆーりちゃんがわざわざ謝りに来てくれた


「名無し見とるといっつも彩さんのこと目でおってるから、そーなのかなって」

「そんなに彩さんのこと見とった?」

「「うん」」


愛梨ちゃんもゆーりちゃんもはもって返事したから2人して笑っとるし…

そんなに彩さんのこと見とったんやろーか


「そろそろ告白したらええやんか」

「無理です…」

「なんでよ」

「やって、彩さんは私のことなんとも思ってへんし」

「そんなことないと思うけど」

「なんでわかるん?」

「やって、彩さん名無しのこと可愛いって言うとったもん」

「私に名無しの好きな人のこと聞いてきたし」

「でも絡みないねんで?」

「それでも名無しは彩さんのこと好きになったんやろ?」


そりゃ、私は彩さんのこと見とったから好きになったんやし…
いや、好きやから見とったんかな。


「とりあえず、彩さんには告白しーひん!!」

「え?」

「え?」


愛梨ちゃんとゆーりちゃんに言うたつもりが違うところから声が聞こえてきて振り返ると彩さんが立っとった

今の、聞かれた、、


「愛梨さん、向こう行きましょ」

「うん、せやな」


ゆーりちゃんが愛梨ちゃんを連れて離れていって、彩さんが近づいてきた


「名無しの好きな人って、あたし?」

「は、はい…」


もう聞かれたんやし、隠してもムダやと思って返事したけど、彩さんは驚いた顔をした


「それって…」

「恋愛としてです。」

「名無しはあたしのこと嫌いなんやと思っとった…」

「逆です
好きやから、普通に話もできないくらい緊張して、素っ気なくなっちゃいました」

「はあぁぁぁ。」


え、、
盛大なため息つかれた…

やっぱりめんどくさいねんな。。


「ごめんなさい…」

「あ、ちゃうねん
さっきのは可愛すぎて…」

「え?」


可愛すぎて?
誰が?


「名無しが、可愛すぎて」


周りをキョロキョロしとるけど、近くには誰もおらへんし…っめ考えとると彩さんが笑いながら頭をわしゃわしゃ撫でてきた


「っ〜…」

「あたしも名無しのこと、好きやで」

「え、?」


彩さんが私のこと、好き…?
そんなことあるわけない。
絡みもないし、素っ気なかったんやで?
好きになる要素があらへんもん


「名無し。」

「ぁ、え」


両手で顔を包まれて見つめ合う形になった


「あたしは名無しが好き」

「わ、私も
好き、です。」

「ほんなら付き合おっか」

「はい」


恥ずかしくて目線を外すと彩さんの顔が近づいてきた


「さや、んっ」

「へへ、ごちそうさま」


少年のように笑った彩さんにドキドキしとると愛梨ちゃんと目が合って口パクでおめでとうって言ってくれた


-END-
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ