しちゃいました

□sit
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「はぁ。」

「どうしたんですか?」

「いや、ちょっと…」


ライブが終わり、ホテルに戻ると相部屋のゆーりが聞いてきた


まさかライブに名無しが来とるとは思わへんやん。

教えてくれてもええのに、、


「見てください、リプがさやゆーりで沸いてます」

「お、ほんまや」

「最近増えましたよね、さやゆーりファン」

「まぁ、ガチって言われとるし」


さやゆーりファンが増えてさやゆーりを求めとる人が多いのは知っとる。

やけど、名無しがライブ来るとか思ってへんからさやゆーりしすぎたやん
目が合った時、名無し怒っとった感じやったし

そりゃ、キス寸止めまでやっとったから怒るのは当たり前やけどさ…


「彩さん?」

「ちょっと電話してくる」

「わかりました」


ロビーに出て名無しに電話をかけた


『…はい』

「あ、名無し?
あたし」


思いっきり不機嫌な声の名無しが出て、やばいと思いながらも話を進めた


『うん』

「その、ライブ来てたんやね」

『うん』

「来るなら教えてくれればよかったのに」

『そしたらゆーりちゃんとイチャイチャしなかったって言いたいん?』

「別にそーゆーわけじゃ…」

『いいんじゃない、さやゆーり人気だし』


名無しが不機嫌になることなんかあんまあらへんのに、今回のはマジでやばいくらい怒っとるわ。


「名無し」

『私お風呂入るから切るね』

「ちょ、待ってや」

『…なんで?』

「ゆーりとイチャイチャしたことは謝る
やけど、あたしが好きなのは名無しやから」

『その好きな人の目の前でキスしてどーだった?』

「は?」

『私の顔見て快感だった?』

「ちょ、名無し」

『よかったね、可愛い子とキスできて』

「名無し!」

『じゃぁ。』

「あ、…はぁ。」


なんやねん、快感って。

名無しの嫉妬やってわかっとるけど、なんかこっちもイライラしてきた
いや、悪いのはあたしって分かってんで?
やけど話聞いてくれへん名無しにも、名無しに気づかれへんかった自分も腹が立ってきた
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