しちゃいました
□反応
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喝采
「名無しちゃん」
「ゆーり？」
「今いい？」
「うん、行こっか」
握手会が終わってゆーりに呼ばれて一緒に空き部屋に行った
今日の握手会は彩のファンの子に喝采をリクエストして少しだけ歌ったのがゆーりの耳にも入ったんかな？
彩が休憩の時に聞かせてって来たけど…笑
「喝采歌ったって聞いた」
「せやねん、彩のファンの子にリクエストされてん
喝采がいい？」
「うん」
「ほんならちょっと待ってな」
この部屋にギターがあることは知っとったし、チューニングを軽くして喝采を歌った
「そう大概飲み込んだもの吐き出したいのさ
はいはい持ち上げろや
よいやよいやと今
大体はなから君に従う気なんてない
はい、喝采
お決まりの茶番見事見事でしょう
これで満足か」
「名無しちゃんさすが」
「へへ、今日ファンの子に凄いって言われてん」
「普段も歌えばいいのに」
「えーのえーの
ゆーりだけ特別やで」
みんなの前で歌うほど自信あらへんし。
まだメンバーにはゆーりにしか歌ってへん気がする
「沙耶香ちゃんのギター好き」
「えーギターだけ？」
「…だけじゃないけど」
「ふふ、かわいー♡」
「うるさい」
ぷいってそっぽ向いたゆーりに抱きつけば顔を隠してしまった
ほんまに反応可愛すぎやろ
「あ、」
「ん？」
「いや、なんでもない」
「えー気になるやん」
ゆーりがいきなり声を出したから外に誰かおるんかと思って見たけど誰もおらへんし、なんなんやろ？？
「喝采、ありがとう」
「いいえー
またリクエストあったら言うてな」
「うん」
ギターを元に戻してみんなのところに戻った
「さやかー」
朱里と彩がくっついとるのを気にせず彩の背中に乗るとシャッター音がした
写真撮ろうとしとったんかぁ。
まぁ朱里は嬉しそうにどっかいったしえっか
「重いやん」
「そー？」
「うん」
「女の子に向かって失礼やで」
「どこにおんの、その女の子」
「ここ！」
キャハ♪ってぶりっ子ポーズすると彩にデコピンされた
「あー顔に傷残ったら責任取ってもらうで！」
「残らへんから大丈夫やな」
すいっと私から距離を取った彩。
「えーそんな離れられたら傷つくんやけどー」
「はいはい」
「心に傷ついても責任取ってもらうでー」
「めんどくさい女やな」
「えーん」
泣く真似をすると彩が俯いた
距離とられるのも傷つくけど反応無しも傷つくで！！笑
「彩さん、ちょっといいですか？」
「あ、えっと…」
「さっきのやつでお話が」
ゆーりに連れられてどっかいった彩。
さっきのやつ？
握手会でなんかあったんかな？
「名無しさん、写真撮ってくださーい」
「はーい」
メンバーと写真を撮って、気になって彩たちを探しに行った
「あ、ゆーり」
「名無しちゃん」
「彩と何話しとったん？」
「あーちょっと…」
「彩、まだおる？」
「…はい」
「ほんなら行ってくるわ」
ゆーりに会ったけど、彩と何話したか教えてくれへんかったけど、とりあえず探しに行くか
「さやかちゃーん」
「あ、名無し」
「こんなとこで何してるん？」
「いや、ちょっと」
彩も隠すんかぁ。
まぁ、聞かれたくない話とかあるもんな
「そっか
ほんなら戻ろ？」
「ぇ、」
「ん？」
え、なんで耳赤くなってん
普通に彩に右手出しただけやで？
手つなぐとか普通やん
「いやいや」
どんどん真っ赤になってく彩の顔。
「いやいやいやいや」
「え、なんやねん」
「ゆーりが変なこと言うから変に意識しただけやろ。」
「変なことってなんやねん」
「あ、いや、こっちの話」
「ちょ、せっかく迎えに来たのに先に帰らんといてや」
さきさき歩いて帰る彩の腕を掴むと彩の肩がビクついた
「さやか？」
「…お願いやから」
「ん？」
「勘違いするよーなことしやんといて」
「勘違い？」
勘違いするよーなことってなんやねん。
なんで少し泣きそうな顔になってん。
「さっきゆーりにあたしは名無しのことが好きやと思っとったって言われてん」
「そー、なんや」
「今まではそんなこと考えたことあらへんかったのに、いきなり名無しにドキドキするようになってん」
「それって、私の事好きってこと？」
「なんでそんな嬉しそうに言うねん」
「やって、そんなん好きって言うとるよーなもんやん。」
好きな人に好きって言われたら嬉しいやろ
「あたし、名無しのこと好きなん？」
「え、ちゃうの？」
「…好きかも。」
「やば」
「え？」
可愛すぎひん？
なんでこんな顔できんの？
咄嗟に抱きしめそうになったやんか！！
「私も、好きやで」
「ほんま？」
「うん」
「ほんなら…」
「彩、付き合おうや」
うっわ、自分でも分かるくらい声震えとるやん。
彩もクスクス笑っとるし、、
「なに緊張してんねん笑」
「しょーがないやろ」
「ええよ、付き合おーや」
最高の笑顔で見てきたから口づけをしたらフリーズした彩。
ほんま、かわいいな。
-END-